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第三十四話 長谷川の思惑

修二君は大人しく僕の後をついてくる。


多分僕の予想があたっているならメールの送り主は僕に敵意はないはずだ。

むしろ・・・むしろ僕らに渡り舟を出してくれているといっても過言ではない。


しかしこのメールを送る事でヤツは必ず来るだろう。

単独で来る可能性が高いが・・・もしもう一人が来ても修二君がいる。



もし今回の事件が過去のあの事件に尾引きしたものだとしたら・・・。

僕にもまるきり無関係ではなくなってくる。


まぁ深く考えてもきりがないな。ひとまずメールは送った。修二君に教えたのとは多少変えて、さらに返信はするなと付け加えておいたし名指しもしておいた。まぁ現段階ではまだ何事も起きないだろう。





勝負は・・・今夜3時だ。




「さぁ、着いたよ。ここが僕の家だ。」

「へぇー・・・なんか高そうなマンションですね。」

「ははは、そうでもないよ。まぁあがってゆっくりしていくといい。」


まぁ彼の心情じゃゆっくりなどできないか。

これからもしかしたら殺人犯と対峙するかもしれないという時に。

僕は別になんとも思ってないからいいが・・・彼の気持ちで行動すると思うと結構辛い物がありそうだ。

あまり無理をさせてもかわいそうだな。ココアでも飲ませて落ち着かせよう。


「はい、暖かいココアをどうぞ。」

「あ、ありがとうございます。」

「そんな遠慮しなくていいよ。時間はまだある。ゆっくりくつろいでいってくれて全然構わないよ。」

「は、はい・・・。」


僕もココアを飲みつつソファーにくつろぐ。


「長谷川さんは・・・怖くないんですか?」

「うーん、僕は普通よりちょっと変わってるってよく言われるんだ。今も特別緊張とかしてないしね。」

「・・・肝がすわってますね。」

「ははは、そういうのとはちょっと違うんだよね。まぁ・・・年を取ると感慨深くなるって事にしておいてくれよ。」

「年って言うほどの年じゃないと思いますけど。」

「ふふ。」


彼も多少落ち着いてきたようだ。


僕らは時間になるまで部屋で雑談をしながら今夜の配置についてなど話し合った。

やはり多少修二君は怯えているようだが、まぁ実際戦うような場面になる事はないはずだ。

だが・・・今は僕も余計な事は言えない。










全ては・・・今夜。

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