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令和の海援隊  作者: 藤木秀哉
雌伏の10年間
8/18

スペイン語個人教授

 唯一人のスペイン語個人教授の生徒は、まだ20代の女の子だった。メキシコへの雄飛を夢見る寡黙な女性だった。メールアドレスだけ交換していたが、初回はJR町田駅の切符売り場前で待ち合わせしていた。約束の10分前にボクが着いたら、既にそれらしき清楚な出で立ちの女性がキョロキョロと辺りを見渡していた。ボクはメールで既に到着していることと、ボクの服装を伝えた。程なく、ボクが予想していた女性がボクの方に歩み寄ってきた。

「藤木さんですか?太田と申します。今日は宜しくお願いします」

と丁寧に挨拶してきた。

「お役に立てるといいのですが…さっそくドトールに行きましょう」

そう返すとさっそく彼女を先導して歩き始めた。

 ドトールに着くと、彼女の払いでアイスコーヒーのMを注文すると、2回の禁煙席の4人掛けのテーブルに陣取った。

 一応、二人分のスペイン語のテキストは用意していた。ボクのスペイン語の恩師のスペイン人が新宿で経営しているスペイン語の語学学校の物で、恩師からそのテキストを使ってスペイン語の個人教授をする許可は事前に得ていた。恩師は功なり遂げて、日本で一番古い家のやんごとなき方のスペイン語の個人教授を務めていた。

 余談はさておき、初回の授業だったので、テキストは使わずに、イベリア半島のスペイン語と中南米のスペイン語の違いを実演しながら、彼女が興味をもてるように話した。

 彼女はメキシコに行きたいのだから、メキシコ風スペイン語を教えてあげたいところだったけど、ボクはイベリア半島のスペイン語とアルゼンチンのスペイン語しか分からなかったので、概説的な話しかできなかった。

 2時間ぐらい話して、1週間後の再会を約してその日は別れた。

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