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令和の海援隊  作者: 藤木秀哉
雌伏の10年間
12/18

大臣

 石破内閣が発足した。閣内にはボクの外務省での同期入省の城内実氏(経済安保担当相)も名を連ねている。同期と言っても、言葉の厳密な意味では少し違うかもしれない。なぜなら、城内氏は外務省Ⅰ種職員採用試験合格であり、ボクは外務省専門職員採用試験合格者であるからだ。もっとも、理由は分からないが、ボクは、社会人1年目もいわゆるキャリアとして実務研修を受け、最初の赴任国であるアルゼンチンの前任者もキャリアの人だった。

 城内氏とボクは特別に同期として仲が良かった訳ではなく、在外研修に出る前に他の同期と一緒に食卓を囲んだ程度の間柄だった。だから、城内氏がボクのことを覚えているかどうかというと、甚だ心許ないものがある。

 城内氏の大臣就任は、ボクにとっては個人的に少なからざる衝撃をもって受け止められた。というのも、ボクが20歳の頃から人生の師匠と仰いでいる世界的に著名な哲学者から、「将来の外務大臣だな」と、23歳

の時に激励されたことがあったからである。

 ボクは大臣なんて夢物語だと思っていたが、知人が大臣になったのを見て、社会に出てからのこの35年間を振り返ざるを得なかった。城内氏がサラブレッドであり、ボクは庶民中の庶民であることを勘案したとしても…。

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