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18 問題


 ディフェンス一辺倒だっていいじゃない、歳の差だもの……



 満ち足りた表情のマーリエラさんとアネスの町を散策中。


 例の魔うさぎショールは、この一件が上手くいった時のご褒美に、ってことになりました。


 うん、気合い入れて頑張んなきゃね。



 ---



 マーリエラさんは、町の奥さまたちの井戸端会議にもするりと溶け込んでおります。


 ケルミシュ村でギルド受け付け嬢していた頃から変わらない溢れるような優しい信頼感が、


 あんな風にみんなから好かれる秘訣ですね。



 特務司法官としての潜入テクニックとかではなく、


 生来の資質、なのでしょうね。




 俺は……何なんですかね、この状況。


 町の子供たちからイジられまくってますよ。



 男の子たちが得意げに、捕まえたカナヘビっぽいのを見せてくれたり、


 女の子たちのおままごとの、旦那さん役で引っ張りだこだったり。



 俺、ここに来たばかりの旅暮らしのおっさんなのに、


 子供たちが鈴なり状態でも通報されたりしないところが、


 生来の資質、なんですかね。



 ---



「お疲れさまでした」


 はい、この町の子供たちの人懐っこいやんちゃっ子パワー、凄かったです。


 ああいう風にのびのび育ってるってことは、


 この町では隠しごと絡みの嫌な問題は起きていないってことなんでしょうね。



「町のご婦人方も、とても良い方たちばかり」

「立ち入った質問ばかりで、少し困ってしまいましたが……」


 立ち入った質問?



「……ノアルさんとの馴れ初めとか、旅暮らしでの……生活とか……」


 あー、アレですね、


 男子、迂闊に井戸端会議に立ち入るべからず的な……




 えーと、それはそれとして、


 町の方には何も問題ごとは無さそうですし、


 どうやらサラミさんの個人的なお悩みのようですね。



「あれだけ距離が近い町の人たちでも気付けないようなお悩み」

「私たちは立ち入ってはいけない秘すべきものなのかも……」


 何にせよ、今後のサラミさんの安全に関わる問題ですので、


 腰を落ち着けて取り組みましょう。



「はい」

「宿の方も、連泊延長手続きしましょうね」


 ……お手柔らかに、です。



「アンチさん、いつ頃戻ってくるのでしょう……」



 あー、マーリエラさんが出会った頃のようなプチ肉食系な眼差しを……



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