第8話 村人との遭遇
いつも、読んでくださりありがとうございます。
心の栄養というか励みになります。
読者の方がいるおかげで頑張ろうと思えています。上手く言えませんが、本当に嬉しいんです。一言お礼が言いたくて…。失礼しました。
時雨さん、やっと動けるようになり『フォレスト』がどんな所なのかどんどん散策してほしいです。
辛辣な華や幼さの残る空、いたってマイペースな幸灯。神様達や村の人達等々これから沢山登場します。
どんな所なのか一緒に異世界満喫してもらえたら嬉しいです。
肌寒い風が頬にあたる。
ようやく体が動かせるようになった頃には私以外は魔法をすんなり使いこなせるようになっていた。
私が寝込んでいた間、魔法を使う練習もかねてうちの周りを幸灯達は散策していた。
皆で散策しているうちに、山の恵みの山菜や木の実のとれる場所も豊富で、湧き水が湧いている水場や魚のとれる小さな小川等々立地条件のとても良い場所だとわかった。
それだけ条件が良いなら害獣や魔物等現れてもおかしくないのに今までも今も私たちが無事なのはレツさんの強固すぎる結界のおかげ。
魔物や怪しい人間等々が、無理に結界内に入ろうとすれば自動的にもといた場所に返されるすぐれもの。正真正銘、神様の結界優秀すぎる。創造神様、ありがたやーなのだ。
佐東家の裏に進むと見晴らしの良い丘があると、華と空に聞いたので、早速出かける事にした。
初散策なので、嬉しくなり簡単な弁当を持ちピクニック気分。
皆で体を動かして遊びたいのでバドミントンセットとフリスビーも準備。ストレス発散楽しむぞー!!
「ママ、そんなのしてる暇ないと思うよ…。パパも空もかなり特訓して日常的に使う魔法練習してるんだよ?それでも、まだ、力が足りないくらいなのに。練習しなよ。」
深いため息をつかれ、残念なものを見る目を向けられいたたまれない気分。
楽しみな気分も、練習とか特訓と言われると何でこんなにもやりたくない気持ちになるのか?
腑に落ちない顔をしていると、
『ママっ!!よけてー!!』
沢山のシャボン玉がこちらに向かってくる。
「うわっ!!何!?動き速くない??」
驚いて後ろによろけそうになる私。
得意顔の空が、こちらに小走りでかけてくる。
「見たー??それ、俺の魔法ー!!!凄いだろ????」
「凄いけど、何魔法になるのコレ??」
「んーと、多分水魔法。メロンソーダーを大きくしたイメージ。他にも今練習してる。
速い動き凄くない?魚を隅っこに追い詰めて捕るのに使えるんだ!」
凄いけど、空気中だと違和感凄いな。シャボン玉ってふんわり漂うイメージあるからなー。
「うわわっ。何じゃこりゃー!!!!」
遠くから野太い声が聞こえるのであわてて声のする方角に向かうと、泡まみれのドワーフと苦笑いのレツさんがいた。
「ゴメンなさいっ!!それ、うちの息子が出したシャボン玉の泡です。」
「新しく住人が来るって、レツ様に聞いて来てみりゃ泡まみれじゃわい。これは、おぬしのとこの祝いか何かか?」
嬉しそうに目を輝かせながら聞いて来るのでつい、『そうです!?歓迎のしるしですよ。』と言ってしまった。
「うほーぃ!!なかなか面白い趣向じゃな。びっくりしたぞぃ。」
「小僧、わしもまぜろ!」
ドスドスと足音をたてながら、人の良さそうなドワーフが空と幸灯に向かって行く。
レツさんを見ると、
「にぎやかになりそうなので、本当に宴にしちゃいましょう。時雨さんの復活祝いという事で(笑)
あの方は、この山の麓、ドワーフの村の村長ですよ。」
初めて、出会った人はドワーフか。いかつい小さいおっちゃんって感じだなー。耳ほんのり尖ってたしな。ぼんやりしながら、レツさんについて宴の準備をする私。
やっぱり、レツさん神様なんだなー。腕をひょいっと上げると火おこし済みのバーベキューセットと食材どっさり!!
野菜等々下ごしらえをしていくが、レツさんの下処理の速さは神の技。道具使わず、魔法でガンガン切っていく。たまに、グシャっと嫌な音がすることもあるがまあ、お疲れのようだし、ご愛嬌。