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第5話 おひさま

投稿が遅くなり、ご心配おかけしました。

筆が遅くゆっくりになることもあると思いますが楽しんで頂ければ嬉しいです。


インターホンには、ウニとイリの姿が見えた。

自前の踏み台に乗って鳴らしたようでカメラには二人の顔のアップが写し出されていた。

「ウニ、イリ少し待っててね。今出るから。」

急ぎ足で玄関に行くと、笑顔の二人が大きな袋を抱えていた。

「おはよう、母さん!!今日はご馳走たくさん持ってきたよ。これ、兄さんと選んだんだ。美味しいのばかりだから!!」

二人が差し出す袋を受けとるとカタンと音がする。固い物のようなので中を見るとたくさんの缶詰がぎっしり入っていた。魚や肉は勿論、豆やトマト、コーンや果物ありとあらゆる缶詰。二人には相当重かったんじゃないかと嬉しい反面心配になってしまった。

「こんなにたくさん、重かったでしょ?ありがとうね。

今、皆でご飯食べているから二人に聞きたい事もあるしウニとイリも上がって食べて行ってね?」

「うんっ!!懐かしい嬉しい匂いするー!!!」

「お家のにおい!!あと皆の匂いする!!!」

二人は尻尾をピンと立ててリビングめがけて走り出した。


何だかおひさまが遊びにきたみたいで心の奥がぽかぽかと暖かい気持ちになった。

昔絵本でみた北風と太陽の話をふと思い出した。

旅人も説明しづらい暖かさでコートを脱いでしまったんじゃなかろうか?

まあ、違うかもしれないけれど人の価値観はそれぞれ違うものだし、そう感じたんだから仕方ないよね?

リビングから、子供達とウニとイリの笑い声が聞こえる。

「ずっと会いたかったよ!ぎゅうってして良い?」

「二人とも元気にしてる?きちんとご飯食べてる?嬉しいし可愛いし、撫で撫でさせて!」

「おしゃべり出来るの嬉しいー!!夢みたい。」

なんだか、おおはしゃぎだ。

無理もない、会えないはずの二人に会えたんだから。異世界に来て心から良かったなーと思った。

昨日は、寂しさと心細さでボロボロでどうにかなりそうだったんだけど今は何とか気持ちが浮上している。


一日中、この世界の話と二人の話を聞いた。

やはり、この世界に馴染む為の勉強をしないといけないようだ。国の名前は勿論、流通する通貨や働き方、異なる文化文字等々問題は山積み。

頭は痛くなるが、我が家のおひさま達をみていると何とかなるような気になってきた。

自分が久しぶりの笑顔になっていることにも驚く。

環境の変化は変わる為に必然だったのかもしれないと思うと、レツさんやテンさんとの縁も必然のように思う。

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