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第41話 のんき

「お待たせしました!! 誰から行きます?? 」

目が覚めたのか、ハイテンションのアベルさんは、1人づつ目をみていく。

華の所でピタリと止まり頷き、

「君、華さんだっけ?? 君と次がエルザさんでスーザさんがその次、その次はぁ… 」

どんどん順番を決めていく。

「あの、アベルさん。ママと一緒でもい良いかな?? ダメならパパかレツさんが一緒ならいいけど…。 」

不安そうに服の裾を握りしめてくる。

珍しい、華が怯えている。

何で?? 不思議に思い華の視線を追うとアベルさんの腰の短剣を見ている。

自分の馬鹿さに腹が立つ。

そりゃね、平気そうにしていても華はまだ子供で、あれだけの怪我をして怖い事もあれば心が無意識に連想させる武器や服装等、拒絶しても不思議ではない。アベルさんが犯人ではなくても服装で思い出すのだろう。

「えっ?? 1人ずつがいいんだけど?? ダメなの?? 」

きょとんとしている。

「アベル、お前は呆れる程鈍感な男だねぇ!! 自分の姿を見直しておいで。その身なりでは、この前のごろつきと変わらないだろう?? ご丁寧に使いもしない短剣まで下げて。配慮も出来ないのかい?? 」

カレンさんがピシャリと言い放つ。

アベルさんは、自分の姿を改めて見直すと気づいた様子で

「はっ!? しまった!!」

と言い着替えに行った。


先程までの服装とは違いゆったりとした身体のラインがでない絵本で見るような魔法使いに似た服装だ。ゆっくりと華の近くまで来ると、目線に合わせてしゃがみこみ穏やかな声で話す。

どうやら、佐東家にしか声が聞こえないようにする魔法を使っているようだ。

「華さん、ごめんね。俺の服装怖かったよね?? 華さんの家族も嫌な気持ちにさせたかもしれないですよね?? カレンに言われるまで気付いていませんでした。すみません。」

そのままの姿勢で頭を下げた。

「1人が怖かっただけだよ。アベルさんに気を遣わせてしまってごめんなさい。皆にも言ってなくてごめん。自分でも震えが止まらなかったからびっくりしたんだよ。」

華は、不自然な笑顔を見せる。

「華、私こそごめん。親なのに、気づいてなかった。華は強いって、大丈夫って思い込んでた。沢山怖かった事、我慢させてたんだね。あんなことあった後だもん。つらかったよね…。 ごめん。」

うるうるしながら、手をぎゅっと握ると華は笑いながら

「手…キモイし…。今は大丈夫だから。」

と言い視線をそらす。幸灯も重ねてぎゅっとする。

「俺も、気付いてなくてごめんな。あと、ママの手キモくない。手が暖かいと安心するだろうが!! 」

と笑う。

「ママの手いつもだけど、手汗でべちょべちょなんじゃない?? 」

空が手を重ねて笑いながら華に言うと

「そうそう!! 空良くわかったね!! 」

と笑う華。湿っぽかった空気が明るくなる。


アベルさんが、目を細めて笑いながら

「時雨さんずいぶん、ひどいこと言われてるけど…。こういう家族もあるんだなぁ。」

と魔法を解きながら幸灯を見る。

「時雨は、こんなことでは怒りませんよ。そういう所が良い所なんです。ただ、怒らせると怖いですけどね…。」

と幸灯はアベルさんの方を見てケタケタと笑う。

「幸灯さんも怖いもの知らず。本当にいい性格してるわ!! 似た者同士なんでしょうね?? 」


和んだ雰囲気の中、聞き取りが始まった。

結局、全体の話を一度聞いて違う所があれば個別で聞いていく事になったので思っていたより短時間で終わった。

心配していた、私の魔力のことは話し合った結果魔力事故として片付ける事になった。

そして、テンさんのやらかしたカレンの店やりすぎ補修も怪我人もおらず、壊した商品もテンさんが弁償するということで話は終わった。

私やタッカさんも払うと言ったが、『気にしなくて大丈夫ですよ!! 私も楽しんでしまった自覚がありますからねぇ…。』と笑う。隣にいたレツさんも『そうそう、自分で片付けてもらいましょう! 』

と笑っている。

テンさんの正体についても、聞かれたのだが流石に創造神様ですとは言えない…。

テンさんは嬉しそうにギルドカードを見せて、『冒険者です!! 』と言っていたがSランクのカードとギルド創設者メンバーの名前と同じだった事で騒ぎにはなった。


「俺、噂だと思ってたわ…。実在していたなんて嘘みたいだよ。創設者一族の話はギルドでもおとぎ話みたいに伝わっているからね。ギルドカードも本物で間違いない。」

アベルさんは、カードを見ながら感動していた。

「あら?? 私も持っていますよ?? 」

とレツさんまで胸元からだしてSランクカードを見せるから大混乱になった。

「あんたら、創設者一族だったのかっ!!!!!! わしも知らんかったぞ!!!!!! なんで、黙っておったんじゃいぃぃぃっっ!!!!!! 」

タッカさんもスーザさんも大パニック!!!!!

「私もおそらくは、おとぎ話だろうとおじい様に聞いていた。実物に会った事があるのは一部のハイエルフやドラゴンのみだろうと!!!!!! 」

カレンさんまで驚いている。

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