第37話 風呂
夕食もしっかり食べて、休日はあっという間終わってしまった。
明日は、ギルドでの事実確認と取り調べがあるようだ。罪に問われたり罰金とかないよな……。
怒ってたとはいえ、やり過ぎだったかなあ……。
いやいや、華もスーザさんもエルザも皆、ボロボロで華は怪我させられてたんだよ!!!! 悪くない!!! そう思うことにしよう。
「時雨ー!! お風呂空いたよー!! 」
幸灯が、さっぱりホカホカで上がってくる。
空と華はそれぞれの部屋で好きな事をして有意義な時間を過ごしているようだ。
「教えてくれて、ありがとう!! さっそく入るよ!! 」
お風呂にはいる準備をしていると、頭をポンポンと撫でてくる。
「突然、どうしたの?? 」
振り返ると、幸灯が心配そうに見つめている。
「入浴剤、温泉の入れてるからゆっくり入るといいよ。ここ数日、いろいろなことがあって疲れてるだろ?? 休めるときに休んでな。」
どうやら、いつも以上に動きまわったり魔法を使ったり馴れない事をしていたせいか、かなり心配させていたようだ。
「まだ、大丈夫!! ありがとう。しんどい時には言うね。」
さっそく、お風呂へ行くと入浴剤の良い香りがする。好みの香りで癒されそうだし湯加減も丁度良い、これは疲れも吹っ飛ぶね。
お風呂に浮かびながら、これまでの事を漠然と考えていた。
そう言えば、こっちにも温泉とかあるのかな?? そもそも銭湯みたいなお風呂屋さんあるのかなあ?? タッカさんの息子さん、宿屋をやってると話してたから詳しいこと聞けるかもしれないな。これは、聞いてみないといけないな!! それに、回復の泉とかゲームの中ならあったけど、実際にあるのかな。この世界は、知らないことの方が多いからひとつひとつ覚えていかないと。これから先、私達より長生きする子供達の為にも、安心して暮らせる土台みたいな物をつくらないとな。
盗賊も悪人もその辺にうようよいるだろうし、負けないように魔法も剣術も訓練あるのみ!!
幸灯は、運動神経良いから剣術も覚えるの速いんだよな。魔法でも雑草をスパスパ切って草取りしてくれてるし、応用力もあるんだよね。
華は、土を柔らかくしたり固くしたり穴を開けたりと土の魔法が上手なんだよね。畑作るのに良いかもねぇ。後は、陶芸や焼き物に良い土を見つけるのが上手になるかも知れないな。
空は水魔法だねぇ。
魚は、空に捕まえて貰うのが1番速いんだよな。
威力も強いから容赦ないけど……。コントロールを覚えると変わるんだろうなぁ。
私は……なんだろうね……。コントロールを覚える事が最優先だろうな。あの時、テンさんが来てくれなければ多分だけど華達を傷つけた男達を殺してたかもしれない。それは、わかる。テンさんの声が頭に響いたから抑えられたんだよ。
家族の中で1番危険だと改めて思ったよ。家族の為にも使いこなす!! これを目標にしようと心に決めて、お風呂を上がる事にした。
身体を拭きながら、不意に手の平を見た。
すっかり、手の平がシワシワの手になっていた。




