表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/48

第30話 帰路へ

「それにしても、居心地いいのぅ。」

タッカさんは上機嫌だ。

確かに、快適だけど勝手に改装は非常にまずい。店内で瓶の割れる音もしたしお客様や従業員の慌ただしい声も聞こえてきたので大惨事になってると思うよ。

カレンさんには、嫌がられる行動ばかりとっているので挽回したい気持ちも強い。まずは、謝罪!!

ドアノブに手を掛けると視界の端でテンさんに駆け寄る影が見えた。あれは……。ウニとイリ??

「テン様、ありがとう。身体が軽いし、頭も痛くないよ!! 」

「うん、俺も! お腹も頭も気持ち悪くない!! いつもの感じに戻ったぁー!! 」

ウニとイリはとてもご機嫌だった。ずっと、眠っていたのは完全に回復していなかったからだったんだな。気付かず最低だ私…。

「具合良くなって良かった。てっきり治ったと思ってたよ。気付けなくてゴメン。テンさん、ありがとう。周りが見えてなかったのは私だよ。」

時雨はテンさんに深く頭を下げた。

「いえいえ、私も配慮が足りていませんでした。店の商品等々壊してしまった物を一緒に直すの手伝って下さいね!! 」

何事もなかったように振る舞うテンさんの優しさに感謝して、一緒に店内に行こうとするが、こちらが開けるより先にドアが開く。

「ザイさん?? 」

部屋に勢い良く入り、皆を見渡す。

「店を修理したのは、どなたかな?? 一言お礼を言いたいのだが?? 」

ドーウさんが、ザイさんに頭を下げる。

「大改装してしまったのは、そっちにおるテンさん。細々としたところはわしらだのぅ。勢い余って小瓶や商品壊してしもうた……。 すまなかった。

今から皆で直しに行く所じゃわぃ。」

慌てて皆がドーウさんに合わせて頭を下げる。

「頭を上げて下さい。カレンからもお礼を言うように言われておりますゆえ。あと、ギルドマスターからの伝言なのですが明後日、時雨殿、ドワーフの方々に話を聞きたいので冒険者ギルドまで来てほしいとのことです。宿もとれますが一度帰宅されますか?? 時雨殿のご家族とも話をしたいとのことですので、良かったらその際ギルド登録もされたらいかがでしょうか?? 」

拍子抜けしてしまい、『ぐぐぐぅーっ……。』とお腹がなってしまう。

「がはははっ!! そういえば、わしも腹が減ったのぅ。 一度帰るとするか?? 」

タッカさん、ありがとう。

「私も、お腹空いたー!! エルザ!! 明後日皆で一緒にご飯食べようよ!!! 市場もあまり見て回れなかったしさ。」

華は、エルザとすっかり仲良くなったようだ。エルザも嬉しそうだ。

「勿論さ!! 美味しい所案内するよー!! スーザ叔母さんはどう?? 」

エルザが誘ってくれたがスーザさんは首を横にふるって断った。

「あたしは、遠慮するよ。明後日は女王を誘ってみるよ。時雨さんも、一緒に言ってくれるかい?? 」

こちらに、向きなおって訪ねてくる。只、『女王』って今さらだけど『カレンさん』の事だよね??

「スーザさん、今さらですが『女王』って『カレン』さんのあだ名ですよね?? 私も一緒に行って良いんですか?? 」

スーザさん、私はお世辞にも好かれているとは思えないのだけれど……。

「そうそう!! カレンの愛称の事さ。嫌だねぇ! つい、昔の呼び方になっちまってたよ。時雨さんとも、友達だから一緒に行きたいんだよ。カレンも実は、あんたの事気に入ってるんだよ。楽しみだよねぇ?? あ、でも華ちゃんの方は用心棒がいるねえ。空くんと幸灯さん、あんたも付き添っておあげ。」

空と幸灯とタッカさんが、華とエルザの用心棒。スーザさんのご指名だ(笑)ドーウさんは、工房の注文品の仕上げ作業があるので今回は来られないようだ。とても残念だがお仕事だから仕方がない。

「それでは、ご婦人方の護衛は私達がしよう!! 」

まさか、こっちも?? テンさんとザイさんが息ピッタリで肩まで組んでいる。ザイさん、知らないだろうけどテンさん一応創造神様だから……。見ているだけで冷や汗……。

「えー!! テン様ずるいよー。俺達も行きたい!!」

ウニとイリは頬膨らませ拗ねている。

「ダメ。貴方達は仕事がたーっぷりとたまっていますよ。前倒しで仕事終わらせてきましたから、後の仕事は頼みましたよ!! お休みもたまには良いものですねぇ。私も暫くは、楽しくすごせそうですよ。

美味しいお茶が飲める所が良いですねぇ。」

相変わらず、上機嫌。明後日のお出掛けは何事もなければ良いけど……。

カレンさんと話したかったが、忙しいらしい。

店内の片付けはすでに終わったようだが、明後日臨時で休みをとるから、今日と明日は店を遅くまで開ける事にしたそうだ。

明後日カレンさんに、プレゼントを準備しよう。

本当は今日何か差し入れを持っていきたかったが、

ザイさんに止められた。

「仕事に集中している時はやめた方がいい…。」

ザイさんは、以前よっぽどヒドイ事があったのか遠い目をしていた。


皆に挨拶をして、空腹のまま帰路についた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ