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第24話 ギルドマスター

さて、どうしてくれようか??

男達の方をみると顔が恐怖で固まっている。

「ひぃっ!!! ば…化け物!! こっちに来るな!!」

「俺達が悪かった!! お、おたすけ……!!」

近づきながら、頭の中がどす黒くなっていくのがわかる。どういう罰が一番ツライのか??

このまま、殺す?? それだけじゃ足りない……。

「誰に言ってる?? お前達が指図するな。かよわい女性に暴力をふるい、骨まで折り挙げ句の果てお前達は『商品に触るなら金を払え!!』と言った。この3人は私の娘と友人だぞ?? 許されると思っているのか?? 何故、誰も助けない?? ただ見ていただけの奴もコイツらと一緒だっ!!」

怒りと共に涙がボロボロと溢れる。

「時雨さん、そこまでっ!!おやめなさい。」

テンさんが足早に駆け寄ってくる。

「遅くなってすみません。もう、大丈夫ですから。力をおさえなさい。」

ホッとして、座り込む。背中を撫でながら小声で話しかけられると落ち着いてきた。

「よく、耐えましたね。治療も見事です。彼らを殺さず、動けないようにしたのは大正解ですよ。小悪党は引渡してしまいましょう。」

テンさんは、立ち上がると時雨が指を折った男の前まで行き指を治療した。男の耳元で小声で囁く。

「お前達は、私の友人を傷つけた。お前が今までやってきた悪行はすべてお前の身体へと返ってくるだろう。痛みを敏感に感じられるように指は元に戻しておくが、指の痛みより重い罰が下ることだろう。」

男は、青ざめて何も言わず俯いた。


見ていただけの観衆達も思う所があったのか徐々に動き始める。

「お、おいっ!! 誰か縛るもの持ってこい!!」

「私は、応援を呼んでくる!!」

「誰か、力のある男達を!! 冒険者!! ギルドマスターでも、見張りの門番でも誰でも良い!!呼んでこい!!!」

バタバタと人が動き始めた頃、ようやくザイが到着した。

「これは、どういうことだ?? 一体何があった!? 」

石のように身体だけ固まったままの男達と一緒に問題を起こした商人が町人達の手で縛り上げられている。多民族の集まるここではあまり見られない光景だ。ことなかれ主義の多いこの街では怪我しないように揉め事は避けられ見て見ぬふりが一般的だ。

それが、こんなテキパキと動くなんて…。

中心にいるのは、カレンで会った女性と品の良い男性だ。側には、スーザ達もいる。服に乾いた血がこびりついているが怪我は無いようだ。

「いやはや、これは凄い。高等魔法で見事に一網打尽とは!! いったい何者だ??」

知らない間に隣には、あっけらかんと話す冒険者ギルドマスターのアベルがいる。

「カレンの客のようだが、私も詳しくは知らんのだ。やはり、お前から見ても凄いか??」

普通の女性に見える。むしろ地味とも言える。

「凄いなんてもん通り超している。あの女、3人の魔具の枷を跡形もなく壊したんだと。王都の魔術師でも出来ることではない。本当に人間なのか??」

アベルの言葉にぎょっとする。跡形もなく?? 無理だ!? 人間に出来ることではない。

「本当なのか??」

「ああ。本当だ。後で、彼女らに事情聞きに店に行くから俺が行くまで足どめ頼むぞ。」

アベルは手をヒラヒラ振りながら事後処理をしに向かって行った。

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