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第23話 目には目を歯には歯を!!

カレンさんからの疑惑は晴れぬまま。

30分程無言の探りあいが続く。あまり知らない人(知らないエルフ???)との無言ですごす時間は一言でいうとキツイ……。

美形にずっと睨まれているから、気楽に話しかける訳にはいかないしなぁ……。悪いことしてないのに無駄に怒られてるようで居心地悪い!!誰かはやく来て欲しいよホント……。


そんな事を考えていたら、壁の蕾がひとつ開くとそこから、慌てた声が聞こえてきた。

「カレン様! 急ぎの伝言です!!! スーザ様の連れの方々が怪我をされたので加勢して欲しいとの事。既に、ザイ様が向かわれましたが話が終わり次第来て欲しいと。相手は以前にも市の場所の事で揉めた奴等だそうです。」

伝え終わると花は萎れポトリと落ちる。

萎れた花の姿が華のように思えて、尋常じゃない怒りが込み上げてくる。行かないと……。


「カレンさん、部屋から出してください。話は後でゆっくりとしますから……。」

以外に冷静な普通の声が出た事に自分でも驚く。

「ザイが既に向かっている! お前はここで待てば良い!! ここでの勝手な行動は慎んでもらうよ。勝手は私が許さない!!」

腕を掴まれたが、振り払った。

「自分の娘を助けに行くのに、あなたの許可はいらない。どいて……。」

「お前は、疑いが……」

カレンさんはまた、邪魔しようとしてくる。怒りがおさえられない。この間にも華は大怪我しているかもしれない。スーザさんだって……。カレンさんは何か言いかけているがもう知らん。

「どけ。邪魔……。」

再度手を振り払い無理やり壁をこじ開ける。

以外にも、壁は豆腐より柔らかい。

すんなりと店の外に出られたので先程の大きな木を目指す。あれ?もう着いてる。歩いた気がしないんだけど。

華は?? いた。頬が赤く腫れ上がり左腕が折れているように見える。もう一人の女の子を庇う様にスーザさんは倒れている。到着が遅くなった事を後悔した。

華が涙で顔をぐしゃぐしゃにしている。

「ママ!!! 助けてっ!? エルザとスーザさんが!!!!!」

プチンと何かが切れる音がした気がする。

「誰がやった??」

怒りが収まらない。華達の傷を治そうと近付くとニヤついた男達が腕を掴んできた。エルフでもドワーフでもない人間の男達。

「おい、勝手に何しようとしてる?? コイツらは俺達が売ろうとしてる商品だ!! 触るなら金を払え!!」


「この男がやったんか?」

華に聞くと頷いた。華は痛そうに顔を歪めている。

男はニヤつきながらまだ腕を掴んでいるので払うと同時に指を折った。

「うぎゃーっ!! 何しやがるっ!!!!」

お前が華達に何しやがる!!まだ、指しか折ってないわ!!後でゆっくり倍にして仕返しするぞ。

「目には目を。歯には歯を。ハムラビ法典の言葉、今は心からわかる気がするわ。」

男達が襲いかかってきたが治療の邪魔だから魔法で男達の動きを止めて石のように動けないようにする。頭だけは動くようにしているので、『ちくしょう!!!!』とか『誰だと思っている!!!』等いろいろ言っているが、全部無視。

今は仕返しより治療が優先。


「大丈夫か?? 今治すからね。」

華は抱きついて大声で泣き出した。

「ママー!!! 腕、痛いよぉ!! スーザさんやエルザが殴られていても、見ているだけで誰も助けてくれなくて……。2人をはやく治して!! このままじゃあ、死んじゃうよ。怖かったよぉーっ!」

抱きしめながら、頭を撫でるとテンさんに教わった治療の魔法を使う。

すんなりと上手く扱えたので、華の腕も頬も元通りになった。次は、スーザさんとエルザだ。2人は怪我も殴られた痕も酷く同じように魔法を使うが時間がかかる。

集中して少し魔力を多く込めた。一瞬にして光が全身を覆い元の身体に戻った。傷跡も綺麗に治り2人も涙を流しながら目を開けた。

「時雨さん、ごめんねぇ。あたしらがついていたのに華ちゃんを守りきれなくて。ごめんねぇ。それに、皆が足枷までつけられてしまって……。これは着けた奴等しか取れない物で……。」

パキン、パキン、パキン。

まずは皆の枷を許容量を越えた魔力流して外して、それから枷だったものは形も残さず消し炭にした。

「「「えっ!!!! 」」」

3人が同時にこちらを向く。

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