第17話 インドアvsアウトドア(華side②)
洞窟を抜けると村へは一本道だった。
景色は、相変わらず木々の連なる森だったが空気だけは澄みきっていた。ゴミゴミした刺激的な街並みが恋しくなる。
途中、魔獣避けの魔法がいくつかあり『本当に異世界なんだ。』と実感した。
遠くを眺めると魚の鱗のような石造りの素朴な家が建ち並ぶ集落が見えてきた。まるで絵本の中へ迷いこんだよう。
「見えるかい?あそこにあるのが私らドワーフの村奥に続くのが市場のある町ザッハ。従姉妹のメイラの家に行った後に市場へ行こうね。今週は、洋服や雑貨の商隊が来ているはず。品数のある馴染みの店も来るから期待しておくれ。気に入らなければ彼女ならその場で作ってくれるから。」
スーザさんが、信頼している人なら安心。
歩いて5分くらい目的地に着いた。
メイラさんの家は平屋の素朴な造りで、ドアには細工の美しいベルとノッカーが着いている。ライオンのような立て髪のあるトカゲのデザインが印象的でみとれてしまう。
「綺麗だろう?それは、ドーウがまだ若い時に作ったノッカーだよ。サラマンダーは、鍛冶職人にとっては縁起物だからね。」
スーザさんに、ノックを促されたので取っ手を握りコツコツと鳴らしてみた。
家の中から返事をする声が聞こえるとサラマンダーのたてがみが赤くなり炎の様に揺らめいた。
ドアが開くと同時に、短髪の若いドワーフが顔を出して、満面の笑みを浮かべていた。
「待ってたよ。あんたがスーザ伯母さんの言ってた華かい?ずいぶんひょろひょろで白く薄っぺらい身体してるけどちゃんと食べてんの?」
上から下まで眺めると、ため息をつかれた。
初対面で、失礼な言い方。悪気はないようだけど思った事をそのまま口に出して良い訳じゃない!!
脳筋の運動バカっぽい感じが、正直イラッとする。




