第13話 魔力
大変お待たせしました。
あたたかい季節になり、桜の花がきれいですね。
運動や気分転換に最近は歩いたりしています。
沢山の花が咲き、芽吹き、彩りのある季節で春って良いなあ!
と思いますが、今年はじめて花粉症になり…。
とにかく、お互いにがんばりましょう。
「ふうっ!!時雨さんの朝ごはんには恐れ入ったよ。米って言ったかね?こんなに満腹になるなんてね。この『オムスビ』に混ぜてある『シオコンブ』見た目が黒いから気持ち悪かったんだが美味しいもんだねえ!!」
使い終わった食器を洗いながら、スーザさんは興味津々だ。
「私も、驚きました。青い果実を塩漬けした酸っぱい『ウメボシ』でしたっけ。あと、『アカジソ』を乾燥させた『フリカケ』はとても食べ物だとは思えなかったですが、米にとても合いますね。スープもさっぱりとして美味しかったですよ!!」
レツさんも、先程の日本人なら珍しくもないおむすびとお味噌汁の簡素な朝食に驚いたようだ。
買い物にも行ってないので、普通より質素な物しか準備できなかった事が申し訳なくて仕方なかったのだが、喜んでもらえたようだ。
「わしは、スープに入っていた白いのが気に入った。ふわふわではじめての感覚じゃった!!」
口数の少ないドーウさんがうっとりとした様子で話している。
「わしも、スープが旨かったのう。緑色の『ネギ』とか言う香草、あれがスープをさらに旨くしていたぞぃ。」
タッカさん達皆で朝ごはんについて、ワイワイと話し出した。
「かあさーん。かーあーさーんー!!」
呼ぶ声に振り向くと、ウニとイリのモフモフコンビがいつものようにズルズルと袋を引きずりながらこちらに向かって来る。
本当、可愛いなあ~!
「あれは、ケットシーじゃわい!!わしは夢でも見とるんか?」
ドーウさんが口をポカンと開けている。
「いやいや、わしにも見えとるから大丈夫じゃ。」
「あたしにも、見えてるよ。あの妖精が姿を表している所なんて初めて見たよ…。時雨さん達、いったい何者なんだい?」
えーと、何者も何も…そもそもケットシーって知らんし、あれはうちの可愛いウニとイリだしどう説明したらいいんだ?
困って、レツさんの方を見るとゆっくり頷きながら話し出した。
「皆様がた、この件はくれぐれも内密にお願いします。時雨さん達がここにいるのも滅多にない魔力の持ち主の一家だからなのです。」
どう言うことなんだと困惑の表情をうかべている。
「この方々は、全属性を全て持つ一家なのです。これが世間に知れ渡れると…。わかるでしょう?」
「そんな事、あり得るのかい?1番近い伝承でも400年前にせいぜい1人いたくらいで最近では聞かないよ。それが家族一同かい?大変な事だよ。」
スーザさんは、おろおろしている。タッカさんは、目を閉じて思案していたようだが、組んでいた手をほどき膝をパンと叩いた。
「安心せい。このタッカ、友の秘密は守る!!
悪人どもや欲に目が眩んだ各国の貴族どもが、よだれを垂らしてあの手この手で取り込もうとする様が浮かぶわ!!」
「ああ、この地に来たのは正解だ。わしらドワーフ、友はけして裏切らん。いつでも、頼ってくれ。」
ドーウさんの心強い言葉があたたかい。
ウニとイリが
「お話終わった?ご馳走持ってきたよ。」
と上目遣いで見つめて来るので、二人の頭を撫でながらお礼を言った。可愛いなあ!!もうっ!!
後ろでドワーフの皆さん固まりながら口々に
『こんな、人に好意的なケットシーははじめてみたぞ。』
と呟いていた。余程珍しいことなのだろう。




