僕の中の殺人鬼が愛する君に牙をむく!
僕には、愛する女性がいるんだ。
僕は、どうしよもなく君を愛している!
誰にも渡さないよ! だって? 君は僕のモノだから!
だけどね?
もう1人! 僕と同じように君を愛している男がいるんだ!
それは? “もう1人の僕だよ。”
だけど? もう1人の僕は感情を持たない殺人鬼だ。
僕にも止められない!
もし? 僕の愛する彼女に、もう1人の僕が手をかけたら?
僕はもう1人の僕を! どんな事があっても許さない!!!
僕は、僕の命を奪っても! 彼女を全力で守るから!
だから、ほんの少しの間でいい。
僕の傍に居てくれないか?
僕と君のひと時の幸せを感じさせてほしい!
君の愛を僕だけに、、、。
君を独り占めしてでも、僕だけのモノにしたいんだ。
・・・いつ頃だったのか?
もう1人の僕が、顔をのぞかせるようになったのは?
もう1人の僕は、いつも僕に隠れているから。
普段は、出てこないよ。
だけどね? 僕は幼い頃から母親の暴力に耐えてきた。
母親は、子供が嫌いだったんだ!
ギャーギャー騒ぐ! 子供が大嫌いなんだよ!
それなのに、母親は僕を身ごもる事に。
好きでもない男と遊びで、一夜を過ごしたらしい。
その時にデキたのが僕だ! シングルマザーで、育児ノイローゼに
なった母親は? 僕が母親の言う事を聞かないと?
癇癪を起して、物に当たり散らすんだ。
僕にも、【黙れ! うるさい! 言う事を聞け! 出ていけ!】
僕は、ただただ母親の言う通りにした。
大人しくしていると? 母親は、僕に怒らないから。
それでも? 母親の愛情がほしい僕は、母親に構ってほしくて
ワザと? 問題事を起したりしたこともあったよ。
そんな時は、母親から暴力を振るわれるんだ。
僕は、母親のはけ口だと分かっていても! そうせざるを得なかった!
そうする事しか? 母親の愛情を感じられないから。
その頃からなのだろう。
僕の中に、もう1人の僕が生まれたのは、、、?
*
そして! 10年以上の月日が経った頃。
僕は、君と出逢ったんだ!
君は、僕の人生の中で初めて見る! ステキな女性だった。
あんなに風に、女性の事を見たのは、、、?
僕の人生の中でも、初めての事だった。
“初恋”“ときめき”“恋煩い”恋愛というモノに全く興味のない
僕からしたら? この気持ちは? 一体なんなのだろう?
僕の分からない【生き物】が僕の中で生まれてきたいみたいだった。
そんな僕の心を、もう1人の僕が気づくのも必然的の事だった。
もう1人の僕は、“本物の僕”を演じて君を呼び出し。
君に、魔の手を伸ばそうとしていた。
もう1人の僕は、【殺人鬼】人を殺す事を喜びに感じている。
でも? 僕は、そんな事をさせない!
何故なら? 僕は、心から彼女を愛しているからだ!
『ねえ、こうちゃん?』
『・・・うん?』
『私は、こうちゃんの事を! 心から愛しているのよ。』
『僕もだよ! 君を心から愛しているから、どうしてもしたい事が
あるんだ! 今から、それを試してもいいかな?』
『・・・えぇ!? ううん、いいわよ。』
【グサッ】
『・・・えぇ!? こっ、こう、ち、ゃん、』
『これからは、ずっとお互い愛し合っていこうね!』
『・・・・・・』
・・・僕が意識を取り戻し! 僕の体を見ると?
僕の着ている服は? 真っ赤な血に染められていた。
そして? 僕の目の前には、愛する彼女が血まみれになって倒れている。
僕は、何もかも悟ったんだ!
もう1人の僕が、彼女に手をかけたんだと、、、。
許せない! 許さない! どうしても許せない!
僕は、僕の頭を拳銃で打ち抜くために、予め銃を用意していた。
『・・・やめろ! お前は死ねないよ。』
『うるさい! どうして、彼女に手をかけたんだ!』
『ボクもまた、彼女を愛していたからだよ。』
『そんなのは、嘘だ! 彼女を殺して、愛しているだと!?』
『愛しているから、ボクは彼女に手をかけたんだよ。』
『許さない! お前は、僕の彼女を殺したんだぞ!』
『・・・まあまあ、そう! カッカするなよ! とっても彼女の
血は? キレイだったよ。愛する女性の血は聖水の水よりも清らかだ!』
『・・・お前は、狂ってるよ! このままお前をほっておけない!
お前は僕が責任を持って殺す!!!』
『・・・まあ、いいだろう! 好きなようにしろよ!』
『あぁ! そうするよ!』
『・・・・・・』
僕は、迷わず、、、。
頭に銃を向けて、銃を発砲した。
部屋は、あっという間に血の海になり! 僕はその場に倒れた。
・・・数日後。
ボクは、病院のベットで目を覚ます。
僕は、死んだんだ!
そして! 今度は? ボクが表の顔になる!
アイツの考えは? お見通しなんだよ。
こうなる事を前提に! 全て、ボクの予定通りになった事。
彼女も彼女を愛したもう1人の僕も、、、。
これで! “さようならさ!”
ボクは、生まれ変わったんだ! 本当のボクが目を覚ます!
最後までお読みいただきありがとうございます。