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第六話:一緒に
今日は児相かなんかの面談らしい。で、久々にこうなしの学校。みんなにこう君は?と言われる…。こうがいるのが当たり前か…と改めていつもある左手の暖かさを思い出す。
「でさぁー、こうがね、お風呂の度に何か言いたげなんだけど、聞いても答えてくれないのさ。」話し相手は五人兄弟の長女の友達。一番下の弟君は確か小2だった。
「それ、一緒にお風呂入りたいんじゃない?」
「一緒に…?」
「ほら、うちんちは男兄弟が入れてくれるから小学校上がってからは女兄弟と入ってないけど、未だに兄弟と入りたがるしさ。そうなんじゃない?寂しいんじゃない?」
「どうなんかなー。」一人っ子だから気持ちが理解できない。でも、一緒に…か。