第一話
「ただいま」
「お帰り、月兄。おなかすいた」
「待ってろ、今作るからな」
俺の家は妹の 葉月 と一緒に住んでいる。
両親とは、小さい頃に死別していて今は二人で住んでいる。
妹はしっかり・・ちゃっかり?いや、世渡り上手のため助かる。しかし、中2で世渡り上手って。
「月兄、今日のご飯何?」
「サバの味噌煮」
「味噌多めで!」
「どんな注文だよ」
それから、ご飯食べて、リビングでふたりで駄弁っていた。
「あ~なんか、プリンが食べたくなった」
「・・・」
「どこかのやさしいお兄ちゃんがプリン買ってきてくれないかな」
「・・・」
「買って来てくれないと、つい健二さんのマンガ本破けたことばらしてしまいそう」
「!!・・・・わかったよ。買ってくるよ」
「わーい、さすが、私のお兄ちゃん」
くそ!なんで知ってるんだ?もう夜の12時じゃねえか。
まあ、いっかついでにマンガ本でも買って帰るか。
コンビニの帰り、周りは真っ暗で街灯だけが頼りな状態だ。
「さすがに、こんな時間に出歩くものもいないよな」
もう、深夜1時ぐらいだ都会ならともかくここは田舎だからこんな時間に出歩くものが少ないか。
「う~さぶ・・・ん?」
前を見ると電柱の明りの下に人が立っていた。
「こんな時間に珍しいな。よく見たら、俺の通ってる高校の制服じゃねえか」
それにしても、綺麗な子だな。銀髪で、小柄で、脚も綺麗だな。
ちょっと声かけてみようかな?いや、こんな夜中に声かけたら変質者とまちがわられないか?
いやいや、逆に彼女から変質者から身を守るために声をかけよう。うん、そうだ!
「あ、あの。こんな時間にどうしたんですか?・・・・ッ!!!!」
よく見ると彼女には、影がない。すると、彼女は音も立てることもなく闇に消えた。
「ひぃ!・・ゆ、幽霊」
それからの事は、はっきり覚えてなく気が付いたら。ベットの中にいた。
シュークリーム食べてると逆側からクリームがでるよね。