読み切りー
久しぶりなので読み切りです。
ファンタジー色強め
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ここはローモバ大国の主要都市ラビリンス。
領主ラビの意向か、様々な人種が集まりどんどんと拡大している、今話題の都市である。
その都市の一角にある冒険者ギルドmugが今回の舞台。
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「ふぁ〜。今日は暇であるなぁ~。」
ギルドに受付でデブことデブヒマンはテーブルに突っ伏し手腕を伸ばす。
このデブは昔は冒険者をしていたが、冒険に行こうとギルドを出た所で小石を踏んでしまい、左膝前十字靭帯をやってしまってからはこうしてギルドの受付業務をしている。
ギルドの構成員からはデブさんと言われ、頼れるいい兄貴分だと自称している(思われてない)。
バン!!
と、突然ギルドの入口が開かれ、若い冒険者グループがギルドに入ってくる。
「おい!でぶさん。今日のアブダル討伐クエスト行ってみたらただの豚しか居ねーし、依頼主も豚の世話の依頼をしたって…どうなってんだよ??」
怒りに満ちた顔でデブに詰め寄るこの男は、クランリーダーのにりー。若くてギルド期待の新人だ。
そんなことより、この依頼…(´-ω-)ウム
「それは申し訳ありません。1度依頼内容を確認したいので、お手持ちの依頼書を頂けますかな…はい。ギルドの方から出した記録とも見比べて確認いたしますので少しお待ちください。」
「でぶさん。頼むよーこっちは依頼達成できてないし困るんだよ。金入んねーしちょっとは保証してもらわないとあれがあれであれなんだよ!」
「誠心誠意対応いたしますので、もう暫くお待ちください。」
慌てずクールに、そう、男は常に冷静にってね(´▽`) '` '` '`
依頼内容とギルドの記録を確認して…(-ω-;)アレ?
そもそも新人にアブダル討伐クエストなんて渡すかな?そもそもアブダルは森の番人って言われるぐらい、迷い人を助けたり弱き森の生き物たちの守り神的存在なのに…討伐クエスト出るか??
あ。
「にりーさん…誠に申し上げにくいのですが…こちらのクエストは討伐クエストではありませんよ。ここに豚の世話とアーブダルって雑草の除去依頼が書かれています。どうにも勘違いをしている可能性が…」
「えぇーそんなぁ(´・ω・`)」
冒険者の識字率の悪さは昔から問題になっていた。そのためギルドではクエスト受注前に冒険者へのクエスト説明は必須となっているのだが。
「リーダーがデブさんの説明受けないで、慌てるから行けないんだよ( ー̀εー́ )」
にりーさんの後ろからパーティの紅一点ぱむさんがひょっこり顔を出して言う。
「だっておまっ。ビビが寝坊して慌ててたんだから仕方ねーだろ?」
「えー俺のせいにするのはよくないよ。寝坊だってにりーの部屋の虫が出たってんで遅くまで虫退治してたんだし(・ε・` )」
「そ、そりゃそうかもしんないけどさ(;´Д`)」
ギルド受付前でやんややんやするにりーさん達。
「あのークエストはどうしますか?期限はまだありますし、クエスト失敗で評価を下げるよりは、改めてやられる方が良いと思いますが…」
「あーデブさんごめん。もう1回依頼主のとこ行ってやってくるよ。」
「そうですか、それでは改めてクエストの説明を…」
そんなこんなで、にりーさん達に説明を終えて送り出すデブであった。
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夕方。クエストを終えたメンバー達が続々と帰ってくる。
ギルドもいちばん忙しい時間を迎えていた。
「デブさん!こっちの納品の確認お願いできますか?」
「デブさん、RDKのござるさんが小指タンスで打って、痛すぎてクエストキャンセルしたいらしいですけど、どう対応しますか?」
「デブさん!そんなとこで間食してるならこっちも手伝ってくださいよ!!」
やれやれ…今日もデブさん大人気ŧ‹”ŧ‹”( ‘ч’ )ŧ‹”ŧ‹”
「(*゜Д゜)*゜Д゜)(*゜Д゜)ォォォオオ」
そんな時ギルドにある1団が帰ってくる。
「どうせすぐ飽きる、のお帰りだ(*゜Д゜)オォォ...」
どうせすぐ飽きるはギルドのトップクランだ。
剣聖ふぇるさん。賢者久遠湊。バトルマスターとむさん。アサシンちゃちゃさんの4人パーティだ。
4人は確か…そうだ、フロストウイング討伐で、闇の領域まで遠征に行ってたはずだが、もう帰ってきたのか。
「デブさん。フロストウイング討伐完了したよ。これが討伐証明の牙で、依頼のフロストウイングの心もここに。」
そう言ってとむさんが受付にドガっと牙と心を置く。
「あーここに置いちゃ('ω'乂)ダメー。きちんと納品所で納品してもらわないと汚れ…無いね(-ω-;)アレ?」
「ふぉっふぉ。わしの魔法でちゃんと凍らしとるから心配いらんわい。」
と、くおんさんが歳でもないのにおじいちゃんみたいに言う。
「それはそれはありがとうございます。納品の確認出来ましたので、クエストは完了報告サインしますねー(サラサラーっと)はい!これでクエストは完了です。こちらが今回の報酬になります。」
受付にデブさんもドガっと大量の金貨を置く。
「確かに…それじゃ俺達は暫く休むから、何かあればいつもの宿によろしく頼むよ。」
「うぃ( `・ω・)وありがとうございました!」
どうせすぐ飽きるの面々はそう言ってギルドを後にする。
「(*゜Д゜)オォォ...かっけぇ」
「ふぇるさんサインくれないかな(*'ω' *)」
「きゃーとむさんと目が合ったんだけどーー」
ギルドは今日も元気です(*^^*)
さ、今日もそろそろ夕食に…
「あ、デブさん。どうせすぐ飽きるのフロストウイングクエストの報告書と納品物を領主様に届けてくださいね」
ギルマスがデブの肩を叩きながらのたまう…
ぐぬぬ…今日は残業だ。
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所変わって領主の館。
執務室でラビは書類に目を通していた。
コンコン
ノックの音が執務室に響く。
「どうぞ。」
「ラビ様失礼します。ご報告があり伺いました。」
恭しく頭を下げる執事ののあ。
「どうせすぐ飽きるがフロストウイングの討伐を完了し、心を無事手に入れたとのことです。今ギルドの職員が心を持って来ましたので部屋に案内しております。」
ラビは書類を読む手を止め、
「わかったわ、すぐに行くので、お茶の準備をお願いするわ。」
「かしこまりました。」
のあはそう言って部屋を後にする。
そうか…とうとう心を手に入れたか…
これで…
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デブは一人ふかふかにソファーで寛いでいた。
「(๑´0`๑)ファーこりゃいい。眠くなるのー」
滅茶苦茶寛いでいた。
「おくつろぎの所悪いね。」
Σ(゜ω゜)
デブは驚いてソファーの上で跳ねる。
「これは。領主様お邪魔しております。」
はねた勢いで立ち上がり頭を下げる。
「良い良い。それよりもクエストの話と心の確認をいいかな?」
「はい!」
ラビ様が向かいに座るのを待ち、フロストウイン心が入った箱をテーブルに置く。
するといつの間にかいたのあさんと名乗る女性が箱をすっと引き寄せ開ける。
「凍ってはいますが、物に異常は見られません。ラビ様。こちらは間違いなく極上のフロストウイングの心かと。」
「そうですか…ギルドの…」
「はい!デブでぇす」
「そう、デブさんありがとう。これで私の悲願もかないそうです。どうせすぐ飽きるには追加報酬でこちらを…」
ラビ様がそう言うとノアさんが袋入りの金貨をデブに前に置く。
「わかりました。確かにこれは渡しておきます。」
「ええ、よろしくお願いしますね。それでは私はやる事が出来たので…」
そう言って立ち上がるラビ様。
「あ、失礼ですがこの心を何にするか伺っても?」
ラビ様は妖艶に微笑み…
「ふふ…デブさん…あまりこう言ってはなんだが、首を突っ込まなくてもいい世界はあるのだよ。」
「重々承知しておりますとも。ですがギルド職員としてどのように使われるのかには責任がありますので(*`・ω・´)」
「あらま。仕事熱心な事ね…」
「ラビ様…」
「いいわ、教えてあげる。これはね。よく冷えるのよ。」
「はい?」
「これから暑くなるでしょ?これを部屋に置いとくと涼しくていいのよ(ΦωΦ)フフフ…」
_(┐「ε:)_ズコー
クーラーかよwww
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[完]
駄文すまん(´・Д・)」