雨空の音〜詩集〜
心ごと洗い流せたらいい
「後悔の雨」
後悔の雨の中
あなたの手を千切る
繋がっていた一本の糸
いとも簡単にプツンと切れた
あんなにも大切に紡いだのに
あんなにも色鮮やかだったのに
お互いがもう少しだけ
あと少しだけ
相手に寄り添っていれば
傘を差し出すことが出来ていれば
ずぶ濡れになることは
なかっただろうに
「浄化」
雨の日はキレイだ
カラフルな傘のワルツ
奏でる水音符
街に溢れて響いて
心ごと洗い流してほしい
「落ちてくる空」
自分でもよくわかっている
つまらないこと
淡々としていること
何かが足りないこと
でも空は落ちてくる
私の脳裏に落ちて
巡り巡って
また手を走らせる
自分ではわかっている
きっと止められない
好きだから
書き続けたいから
今日も空が落ちてくる
「悲しみにワイパー」
悲しみの雨が降り続く
ポツポツポツリ
そんな雨を振り払う
ワイパーがあったらいいのに
一瞬で
心の悲しみや苦しみが
消せれたら
どんなに楽だろうか
ポツポツポツリ
今日も雨は降り続ける
私のワイパーは
きっと あなただ
「一粒の星」
満天の星空の下
あなたと寄り添ったベンチ
『結婚しよう。』
目から溢れ落ちた一粒の星
ポロリ ポロリ
指に輝いた一粒の一番星
キラリ キラリ