「女子教育」とは
まず「女子教育」について説明しましょう。
「女子教育」は、女子学生を対象にした教育で、男子に対する教育とは長年区別されてきました。
日本でも、戦前までは初等教育(小学校)のみ男女共学で、中等教育から男女は別々になっていました。
当時、女子の中等教育機関だった「高等女学校」には、小学校を卒業した女子のうちわずか1%の恵まれたお嬢様しか進学できなかったのです。
しかし、戦後に教育は大衆化し、男女共学となりました。日本では義務教育ではない高等学校にほとんど進学します。
しかし、世界、特に発展途上国では状況が違います。
国や地域によっては「女の子に学問は必要ない」と言われているのです。なぜかと言いますと、女の子は将来結婚して家事を担うから、学校教育は必要ないと思われているからです。
ここでは、他の理由も表記します。
・通学路が長く危険
・学校に通わせるお金がない
・学校が女の子にとって安心できる場所ではない(女子トイレがない、女性教員が少ない、女の子に配慮のない教育)
・中等教育を受ける年齢になると、女の子は妊娠できるようになるので、結婚させた方が良い
これらで、悲しい思いをするのは、女の子たちなのです。
だからこそ、そのような地域では女子教育が重要視されているのです。
女子教育を受けさせるために、非営利の慈善団体は途上国に働きかけています。
なぜなら、以下の効果が期待できるからです。
・貧困の連鎖を断ち切ることができる
・結婚や妊娠の時期を遅らせることができる
・妊娠の回数が減り、健康な子供が生まれる
・生まれた子供の生存率が上がる
・1人あたりのGDP(国内総生産)が上昇する