0話 前置き
初連載です!優しい人がいたら見て言ってくれると助かります。
「おお!やっと届いた!」
俺、内田結城は配達員に渡された荷物をみて思わず叫んでしまった。
その荷物にはこう書かれている。
Freedom WorldVRセット
略してFワールド。世界初の、VRゲームである。
一重にそこらへんのVRゲームではなくて、意識をゲーム側に持っていくような感じのものである。
まあ、僕も詳しい原理は知らないんだけど。
どうしてこんな買い手が殺到しそうなゲームをこんなに簡単な風に手に入れているかというと...
---------------------------------------------------------------
「おーい結城ー」
「なんだカナ。今、本読んでいるんだけど」
俺の友達、カナこと、金井涼太は読書中であるにも関わらず、突っ込んできた。
「お前、異世界とかそういう系のもの好きだよな?」
「まあそうだけど...それがどうした?」
そう、俺はラノベなどそういう系が好きなのだ。
「これがなんだかわかるか?」
「それは最近日本とアメリカが共同開発して作ったVR機能の...まさか!?」
カナはこう見て企業の社長の息子である。ということは,
「そう、そのまさかだ。父ちゃんの会社がVRゲームを開発してな、あと一ヶ月ちょいで発表なんだよな」
「そ、それでどんなゲームなんだ!」
「ま、まあまて。これ一応機密事項なんだからな。」
「あ、そうか」
考えてみれば発表前のゲームなんてかなり重要な情報だ。
「で、なんでそんな機密情報を俺に?というか早く情報教えろ」
「まあ、それはいいんだけど、いとつ条件がある」
「ほほう。それはなんだ?」
「このゲームを買うこと。しかも今なら格安で買えるやつをな」
「何円だ?」
「それは...なんと驚き!1円だ!」
「はい?」
思わずそう言ってしまった。アメリカと協力して作ったものが1円?大丈夫かこいつ。
「いやこれはとうちゃんにクラスの人に渡して来いと言われてな」
「なぜに」
「さあ?広告とか宣伝じゃない?」
「ふーん。で、正式サービスはいつからなの?」
「9月13日だ」
今日は6月23日だから...3ヶ月ぐらいか。
「結構早いな。今まで言ってこなかった割に」
「なんか色々あったらしいよ」
「それで、他の人たちは誘うのか?」
ゲームは知っている人が多い方がいいからな。
「うん。誘うよ。」
「そうか。よし!買った!」
「1円だけどなw」
「うっさい!」
他にも色々と聞いたところ、このゲームには時間加速の技術が使われていて、0時〜11時50分は1倍で、十分間メンテナンスが入り、12時から15時まで2倍で、15時から21時まで10倍で、21時から0時まで2倍だそうだ。
学生に優しい仕様になっているそうだ。ありがたい。
---------------------------------------------------------------
というわけで今、9月13日に至る。