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スズメバチの恋  作者: 管澤捻
処分
9/26

処分(4)

 75の処分には、27の他に一名の兵士が同行することになった。


 27が06から紹介された兵士は59(ファイブナイン)

 黒髪でおかっぱの女性。

 小柄でまだ養護施設にいそうな雰囲気だが、十七歳のベテラン戦闘兵だという。


 百名弱の兵士しか存在しないコロニーだ。

 もちろん、59のことは27も見掛けたことぐらいはあった。

 しかし、任務を共にした経験はなく、積極的に話したこともない。

 ゆえに、59のパーソナルな情報は、何も知らなかった。

 コロニーから支給される刀を持っているので、戦闘兵ではあるのだろう。


 59は、半開きの黒い瞳を27に向けて、小さく口を開く。


「59です。

 よろしくお願いします」


 小さい声だったが、不思議と聞き取るのに支障はなかった。

 27が聞こえるギリギリの音量に、敢えて調整しているのかも知れない。


「あ……ああ。

 よろしく」


 27が右手を差し出す。

 握手のつもりだったのだが、59はその27から差し出された右手を不思議そうに眺めるだけで、握り返してはこなかった。


(変なやつ……)


 そう思うも、特に気を悪くすることもなく、27は右手を下ろす。


「じゃあ、行こうか」




 コロニーの活動範囲は、コロニーを中心に半径約十キロメートル圏内とされており、その殆どが大きく成長した広葉樹が乱立する、深い森の中となる。

 今回、75が目撃されたという地域も、例外ではなかった。


 見通しは当然ながら悪い。

 周囲を見回そうにも、何重にも重なる樹々により視界が阻まれ、三十メートル先も見通すことができない。

 さらに、腰まで背を伸ばした雑草と凹凸する地面によって、進行は著しく阻害される。


 簡潔に言えば、75の捜索は難航した。


 機械兵の場合、目撃情報のあった地域から動くことは殆どない。

 そのため、目撃情報のあった地域を一日、長くても二日捜索を続ければ、大概にして発見することができた。


 だが、75の捜索はそれほど安易なものではなかった。


 75は二十歳になった時、彼女の()()を恐れたコロニーによって、一度殺され掛けている。

 当時、コロニー周辺を散歩していた彼女に、10以内(アンダーテン)の指示を受けた戦闘兵が襲撃を仕掛けたのだ。

 本来であれば成功したであろうその襲撃だが、彼女はコロニーが考えるよりも、遥かに優秀な戦闘兵だった。

 彼女はその襲撃を退け、コロニーから逃走した。


 それが二年前の出来事である。

 当然、75はコロニーからの追手を、警戒していることだろう。

 容易に見つけられるとは思えない。

 もっとも――


(コロニーを警戒しているはずの75が、常駐キャンプがあるこの地域周辺に姿を現したというのは、少々腑に落ちないが……)


 キャンプから食料などを調達しようと考えていたのかも知れない。

 何にせよ、その目撃証言が事実であるならば、75の痕跡は森のどこかに必ず残っているはずだ。

 27はそう考え、ただ周囲を見回すだけでなく、地面の足跡などにも注意を払い、捜索を行った。


 だが成果は得られず、三日間が経過した。




 捜索開始から三日目の夜。

 27と59はテントを張って、焚き火を囲んでいた。


 重いリュックを背負って行われる連日の捜索。

 27は凝り固まった肩を何度も回しながら、大きく溜息を吐いた。

 機械兵を破壊する任務でも、敵の捜索が難航して、何日も森の中を歩き続ける――頻繁ではないが――ことはある。

 だが今回の任務に限っては、肉体面よりも精神面での消耗が激しかった。


 本任務での目標(ターゲット)は、血の通わない機械兵などではなく、生きた人間なのだ。

 しかもその人物は、27にとって戦闘訓練の教官でもある先輩だ。

 幾らコロニーからの命令とは言え、それに従い、恩人を殺そうとしている自分が、ひどく不義理に思えた。


 27が再び嘆息する。

 すると、27と焚き火を挟んで向かいに座っていた59が、ポツリと言った。


「意外ですね。

 疲れたのですか?」


 27が59に視線を向ける。

 59は、27など見ていなかった。

 そこに余程重要なモノでもあるかのように、彼女は焚き火の炎をじっと見つめている。


 瞳に揺らめく炎を写しながら、59が平坦な声で言う。


「27さんの功績はかねがね聞き及んでいます。

 強力な念動力(サイコキネシス)と剣術を自在に操る戦闘兵。

 その戦闘能力は、一般の戦闘兵の五人分にも相当すると言われています」


「褒めても何も出ないぞ」


「客観的評価です。

 褒めているわけではありません」


 59はきっぱりとそう言った。

 27は「あ、そう」と肩をすくめる。

 59は視線を焚き火の炎に向けたまま、ボソボソと――だが不思議と聞き取りやすい声で――言う。


「そんな27さんが、この程度の捜索で疲労を感じるとは信じ難いです」


「59は何も感じないのか?」


 27がそう聞くと、59はようやくその視線を、焚き火の炎から27に移した。


「疲労はありません。

 訓練していますから」


「そうじゃなくて、同じコロニーの仲間を処分することに、何も感じないのか?」


「仰っている意味が分かりかねます」


 59は、その能面の眉を僅かに曲げ、続けて言った。


「機械兵であろうと、元コロニーの兵士であろうと、コロニーにとって脅威となるならば、排除するだけです。

 そこに区別は必要ありません」


「君は75と顔を合わせたことは?」


「いえ。

 見掛けたことぐらいはあったかも知れませんが、私が戦闘兵として配属された時には、すでに75はコロニーから逃走していましたので、直接的な面識はありません」


 59は「ただ……」と、一度左上に視線を上げ、再び27に戻す。


「面識があったとして、私の意見は変わらないでしょう。

 これは10以内(アンダーテン)の指示であり、ひいてはコロニーの総意であり、女王様の意志です。

 それに反することは、コロニーに属する兵士として、あるまじき行為だと考えています」


「それが誤った指示でもか?」


「女王様は誤りません」


 断定的な口調で59が言った。

 沈黙する27に、59は補足するように言葉を加える。


「正確には、コロニーの正誤は女王様を基準にして決定される、ということです。

 女王様の意志がコロニーの兵士を処分することなのであれば、それがどんなに非合理的なものであっても、絶対的な正です。

 もちろん、女王様が非合理的な判断を下したことなど、ありはしませんが」


「……だからと言って、個人の感情を無視できるわけでもないだろう」


「私には()()()()()()()、ありません」


 59はこれも断定口調で言った。


「私達兵士に、個は不要です。

 私達兵士はコロニーと呼ばれる集合意識の一部に過ぎず、その集合意識は女王様の一部に過ぎません。

 私達兵士は、その全てが女王様に帰結するためだけに存在します」


 59はそこまで話すと、27から視線を外し、再び焚き火の炎を見つめ始めた。


 そしてポツリと27に言う。


「疲労しているなら、先に休んでください。

 私が見張りをしています」




 75の捜索を開始してから五日目。

 彼女を見つけるどころか、その痕跡すら発見するに至っていない。

 任務に乗り気ではないとは言え、27も焦りを覚え始める。


 27は木に寄り掛かり、腕を組んでいた。

 27の約二十メートル背後には、身体をふらつかせて歩く、59の姿がある。

 彼女が追い付くのを、小休憩がてら待っているのだ。


「大丈夫か?」


 追い付いた59に、27が声を掛ける。

 59は、ただでさえ色白の顔をさらに蒼白にして、27の問い掛けに答えた。


「問題ありません。

 捜索を続けましょう」


 どう控えめに見ても、問題がないようには見えなかった。

 泣き言を口にしない59だが、その表情には、隠し切れない疲労が色濃く浮かんでいる。


 59の体格はひどく小柄だ。

 その体躯に蓄えられる体力も、27と比べて少ないだろう。

 鉄の棒(かたな)を片手に持ち、背丈の半分もあるリュックを背負い、森の中を連日歩き続けているのだ。

 小柄な彼女の体力など、途端に枯渇してしまったに違いない。


(結局、先に悲鳴を上げるのは、精神的な疲労よりも肉体的な疲労なんだよな)


 27は59に気付かれないよう、小さく溜息を吐く。

 素直に休もうと言っても、59はそれを了承しないだろう。

 27は刀の柄でこめかみを掻きながら――単に痒かったのだ――、それとなく59に訊く。


「おかしいと思わないか?」


「……おかしい……とは?」


 小さな肩を上下に揺らしながら、59が27に訊き返す。

 27は、寄り掛かった木の根元にさり気なく腰を下ろすと、リュックと刀を地面に置いた。

 そして、固まった肩をぐりぐりと回しながら、話を続ける。


「どうして、私と59の二人だけなんだ。

 この広い地域を、たった二人だけで捜索するなんて、どう考えてもおかしいだろ」


「……今更……ですね」


 59は、少し逡巡する素振りを見せるも、27に倣って近くの地面に腰を下ろした。

 やはり、体力の限界だったのだろう。

 彼女はリュックを脇に下ろすと、刀だけは両手で握ったまま、深呼吸を繰り返した。


 汗で額に張り付いた前髪を指先で払いながら、59が口を開く。


「本任務は極秘に遂行されています。

 ()()する危険性がある兵士の存在。

 それが明るみになることで生じるパニックを、防ぐためです。

 情報漏洩の危険性は、その情報保有者の数が多ければ多いほど、高まります。

 私達以外にこの情報を開示することは、リスクが大きいと判断したのでしょう」


 27は59の言葉に一度首肯し、すぐに頭を振った。


「理屈は分かるが、それで75を見つけられなければ本末転倒だろ。

 特に私達はこの地域の土地勘がない。

 せめて常駐兵の支援を要求するべきだと思うが」


「それを判断するのは、私達ではありません」


「提案ぐらいはいいんじゃないか?」


「同意しかねます」


 頑なな59の態度に、27は少し違和感を覚える。


 59が命令に忠実な女性だということは、――五日間任務を共にして――分かっていた。

 だがあまりにも、その姿勢が強固に思えた。

 このまま捜索を続けても、成果を得るのは難しい。

 それぐらい判断は、59にもできているはずなのだが。


 27は怪訝に思いながらも、取り敢えず今後の行動について、59に伝える。


「一旦、常駐キャンプに戻ろう」


「27さん」


 非難の声を上げる59。

 そんな彼女に、27は手を払って、窘めるように言う。


「支援を要請するか否かは別にして、食料も底を付き掛けているし、コロニーに中間報告をする必要もある。

 任務の達成を第一に考えるなら、従ってもらう」


 59が半眼で27を見やる。

 彼女が納得していないことは一目瞭然だが、特に反論もないらしい。

 27は、睨む59に軽く肩をすくめてやり、立ち上がるために体重を前方に倒した。


 だが――


「!」


 突如、視界が大きく歪む。


 27は地面に倒れ込むと、胸を抑えて身体を丸める。

 全身が熱い。

 まるで血管に溶けた鉄を流し込まれているようだ。

 内側から外側への強烈な圧力。

 四肢が弾け飛びそうな感覚。


 27の全身に大粒の汗が浮かぶ。

 彼女は歯をぎりぎりと鳴らしながら、痛みに耐え思う。


(また……例の体調不良……か)


 びくんと身体が跳ねた。

 自身の意志に反して、指がぐねぐねと蠢く。

 大きく見開かれた眼球から涙が溢れる。

 掠れた喘ぎ声を出す口から大量の涎が垂れる。

 吐き出す息さえも、燃えるように熱い。

 27は苦悶に顔を歪めつつ、痛みが過ぎ去るのをひたすらに待った。


「どうしたんですか?」


 妙に冷静な59の声。

 突然苦しみだした27を心配したのか、彼女がゆっくりと27の下に近づいてくる。

 27は地面を転がり、苦しみ悶えながらも、必死に声を出す。


「しん……ぱい……ない……すぐ……良くなる……」


「ですが、とても苦しそうです」


 59が、27の手前で立ち止まった。

 27は震える瞳を何とか持ち上げ、59を視界に収めた。

 涙と汗で濡れた視界は、大きく歪み霞んでいる。

 その視界の中で――


 59が抜き身の刀を構え、立っていた。


「――!」


 27が咄嗟に身体を横に転がす。

 27が先程までいた地面に、刀身が叩き付けられた。

 砕けた地面と根の破片が、身を躱した27の顔面に当たる。


 59が刃の向きを変える。

 そして、27を追い掛けるように、刀を滑らせてきた。


 躱せるタイミングではない。


 しかし――


 59の刀がピタリと宙で止まる。


「……流石ですね」


 59が無表情に感嘆する。


 刀を止めたのは、27の展開した力場によるものだった。

 脳を焦がす激痛に耐えながらも、彼女は精神を集中して力場を展開し、59の刀を受け止めたのだ。


 カタカタと刀を揺らしながら、59が淡々とした口調で言う。


「そんな状態で力場を展開するなんて、大したものです。

 ですが、私を直接攻撃できるほどの余力はないようですね。

 さて――」


 59の刀が、少しずつ27に近づいてくる。

 27の展開した力場を、59が強引に押し退けているのだ。


「果たしていつまで、保つでしょうか?」


 地面に横たわる27を睥睨し、59が言う。

 遠退く意識を必死につなぎ止めつつ、27は59に問うた。


「何の……つもりだ……コロニーを……裏切るの……か?」


「裏切る?」


 ひどく心外だと言わんばかりに、眉根を寄せる59。

 彼女は「そんなつもりはありません」と27の言葉を否定し、刀により力を込めた。

 59の握る刀が、さらに27へと接近する。

 自身に近づいてくる刃の、その鋭利な輝きに、27は息を詰まらせた。


 27を見据えた59が、平然と言う。


「元々、この任務は27さんを処分するためのものですから」


「な……」


 59の言葉が信じられず、27は呻いた。

 59が、刀に込める力を一切緩めることなく、淡々と話をする。


「75の処分はフェイクです。

 それらしい内容で、27さんをコロニーからできるだけ遠ざけることが目的でした。

 私の本当の任務は、人気のない場所に誘い込んだ27さんを、迅速に処分すること」


「そん……な……」


「本来ならば、私の力は27さんには到底及びません。

 ですが、27が()()()()になった時、27さんは念動力(サイコキネシス)が使えないか非常に弱まるため、私でも殺すことができると、そうコロニーから聞かされていました。

 半信半疑でしたが、どうやら事実のようですね」


 コロニーは27の体調不良に気付いていた。

 その事実は、少なからず27に衝撃を与えた。

 上手く隠しているつもりだったが、どうやら自分の演技力を過大評価していたらしい。


 ならばこれは、27は使い物にならなくなったとコロニーが判断したがゆえ、処分が下されたということだろうか。

 だがそうだとすると――


(あまりにも……回りくどい……)


 こんな場所に誘い込んで処分するぐらいなら、コロニーで処分してしまえばいい。

 人目を避けるためだとしても、ここまでコロニーから離れる必要はなさそうに思える。


(何か……別の理由があるの……か?)


 27は、自身に迫る刃に戦慄しつつ、声を震わせて59に問い掛けた。


「何故……私を……」


「知りません」


 27の問いに、あっさりと首を横に振る59。

 睨む27に、彼女は何食わぬ顔で言う。


「私が知る必要はありません。

 それが10以内(アンダーテン)の命令であり女王様の意志なのであれば、遂行するだけです」


 27と刃との距離は約十センチ。

 あと数分もあれば、その磨かれた刃は27に達し、彼女の肉にその刀身を潜り込ませることだろう。

 或いは――


(……数秒後……か)


 力場を展開し続けることも限界だった。

 身体を引き裂くような激しい痛みに耐えつつ、高い集中力が必要な念動力(サイコキネシス)を扱うなど、そもそも無謀なことなのだ。

 ここまで集中を維持しただけでも、自分に最大級の賛辞を送ってやりたいところだ。


(くそ……ここまでか……)


 27が諦め掛けた。

 その時――


「――!」


 ビクリと身体を震わせ、59が刀を引いた。

 身体を素早く反転させ、腰を落として構えを取る。

 厳しい表情を浮かべる59。

 彼女のその視線は、森の暗がりへ向けられていた。


 27は霞む視界を動かして、59の視線の先を見やった。

 薄闇が湛えられた森の奥。

 そこで、二体の影がうごめいた。


「……こんな時に……」


 59が苦々しく呻く。

 森から姿を現したのは、二体の機械兵だった。


 59にとってこの状況は、想定外の災難だと言えるだろう。

 しかしだからといって、27にとってこれが歓迎すべき状況かといえば、勿論そんなことはない。


 ベテランの戦闘兵である59が、機械兵二体を相手に敗北することはないだろう。

 仮に59が機械兵に敗北しても、今度はその機械兵が、身動きのできない27を殺しに掛かる。


 59と機械兵のどちらが生き残ったとしても、27は殺される。

 逃げ場のない詰み。

 27はそう考えていた。

 しかし――


 ここで予想外の事態が起こった。


「本当は仲間割れなんて、ほっときゃいいんだけどよ」


 27の心が激しく震えた。

 どこかで聞いたことがある声だった。

 自分がまだ戦闘兵になる以前、戦闘訓練時代に、毎日のように耳にしていた、頼もしく力強い声。


 彼女は常に自信に溢れていた。

 口は非常に悪く威圧的で、聞き手を萎縮させてしまうことがよくあった。

 だが本当の彼女はとても後輩思いで、口汚い言葉の奥に、隠し味のような優しさを常に忍ばせている。

 27が尊敬する、数少ない先輩の一人。


 27は眼球に力を込め、霞む視界の焦点を必死になって合わせる。

 彼女の視界の左右には、二体の機械兵が並んで立っている。

 その機械兵の間に、一人の女性がいた。


 艶やかな銀髪を腰まで伸ばした、切れ長の瞳を持つ美しい女性。

 コロニーから支給される戦闘服を身に付け、右手には一振りの刀が握られている。


 女性は、27の記憶に残るそのままの姿をしていた。

 視界に写る光景が未だ信じられず、まじまじと女性を見つめる27。

 彼女の口から自然に声が漏れた。


「……75……?」


 二体の機械兵に囲まれた女性は、ゆっくりと刀を抜刀する。

 そして鞘を地面に落とし、担ぐようにして刀を構えた。


「そこで呑気に寝てる奴は、俺の可愛がっていた後輩なんでね。

 殺されるところを、見て見ぬふりするってのは、目覚めが悪いのよ」


 女性――75がにやりと笑った。

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