保護
最後の投稿を押し忘れていました……
すいません。
先日分です。
タニアとの立合いを終え、村へと戻った。
村の手前で、そろそろ下ろして欲しいとタニアに言われた為、タニアを入り口付近で下ろした。
ウィリアム様に話しがあったので、昨日泊めてもらった家へと入る。
中に入ると、ウィリアム様とライラとフューリーで話しをしていた。
「3人で何を話していたんです?」
「いや、フューリーの事を聞いていたんだよ。
私達は魔獣に対して無知だと思ってな」
「会話出来るのが珍しいって言われてね。
他にもいるのかかとか、他に変わった魔獣がいるのかとかね」
「ウィリアム様は充実した時間だったみたいですね」
「お陰で、色々と聞けて良かったよ。
ところで、私に何か用だったのかな?」
「そうです。
村から来てもらえるか尋ねなきゃいけないと思いまして、その相談をしに来ました」
「すっかり忘れていたな……」
「ここに来てから大変でしたからね……」
「ところで、何日程滞在するのかな?」
「明日にでも経とうと思いますが、今頼んでいる装備品の出来上がり次第にもなりますね」
「そうか、それならば早めに交渉しないとマズイな……」
「ザガさんは今、工房で制作にあたってますから、最低でも夕方くらいにはなるんじゃないですかね?」
「だな……しかし、私自身そんなに話しておらぬから、1度工房を訪れてみる。
そこで少しでも会話をしておこう」
「ありがとうございます。
では、よろしくお願い致します」
ウィリアム様は部屋を後にし、工房へと向かって行った。
残った3人で村を見に行く事にした。
1度はフューリーと見回った為、中の構造や様子まで知っているが、人が戻っただけでこんなに雰囲気が違うのかと思いながら回っていた。
しばらく歩いていると、ロロが他の子供達と一緒に遊んでいるのを見かける。
救出するまであんなに落ち込んでいたけど、皆が戻って来てくれて嬉しかったのだろう……笑がこぼれていた。
「あっジンおじさん!」
「楽しそうだな。
皆が無事に戻って来てくれて良かったな」
「それもおじさんのお陰だよ。
おじさん達が来てくれなきゃ、助からなかったんだもん」
満面の笑みで言葉を返してくれる。
最初に会った時とは全く違う表情をしてくれた。
「その顔を見るだけで、助けた甲斐があったって事だな……」
「そうね……私は何も出来なかったけど……」
「そんな事はないさ、ライラが子供達を守ってあげていたじゃないか。
俺には出来ない事だったし、子供達を安心させてあげたのはライラのお陰だよ」
「ありがとう。
ジンは色々と考えてくれてるんだもんね」
「私の目の前でイチャつくなんて流石ね」
「良いでしょうフューリー」
「違うわ、場をわきまえなさいって言ってるの……」
「まぁまぁ、今日は良いじゃないか。
ドワーフ達も助かって、こんなに賑やかになったんだから」
「……そうね、今回は許してあげるわ」
ライラが何か言おうとしたが止めた。
ここで揉められた方が厄介だと思った……
村の中を一通り見回った後、村の入り口へと向かっていた。
ウィリアム様も戻って来るならここを絶対通ると思ったからだ。
しばらく外で待っていると、ウィリアム様とザガがこっちへと歩いて来ていた。
「お前達ここで待っていたのか?」
「そうですね。
中も一通り見回った、外の空気を吸いたくなりましたので」
「お待たせした様で申し訳ないですな」
「いやいや、勝手に待ってただけだからさ。
気に病む必要はないよ。
ウィリアム様、交渉は終わったんですか?」
「ほぼな終わった……だけど、何人来てくれるのかは解らないが」
「その事で思ったんですが、ここの村に滞在し続けるのって危険じゃありませんか?」
急にライラからウィリアム様へと言葉を発した。
「なぜだ?」
「私の見解なんですけど、装備品が納品されなくなり。
ここに来ていた人間達が戻って来ないとなると……」
「人間達が救援を送る可能性が高いと思った訳か……」
「そうよ……そして、もしそうなった時に、助けてあげられないから」
「なるほどな、しかしどうしろと言うのだ?
村人全員をどこかに移ってもらうと?」
「そこまでは……」
「お嬢さんが言うのも最もじゃ……何かしらの対策はしないといけない訳だと思います」
「今夜それも含めて相談しましょうか……」
「そうですな……」
助けてあげたのならば、最後まで責任を持って対応するか……
しかし、どうしたものだろうな……とりあえずは夜まで考えてみるか。
その場で一時解散し、俺達は集まり皆で話し合いをする事になった。
夕方になり、ザガの家の前に村人全員が集まる。
仕切りはウィリアム様とザガで行う様になっている。
これからの方針をこちらで相談した内容を説明していく……
今回もお読みいただきありがとうございます。
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