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面接

一般応募の試験が開始され、少しづつ消化していくが今のところ問題ないが、面接ってなかなか大変だった……

決められた質問のほとんどがどうでもいい内容だが、本当の狙いはその者の対応力を見ていくのだ。そして最終質問で内通者か否かを確認する。

それが与えられた仕事だけど、会社の面接やってるみたいだ。質問の答えよりも、相手に話しの内容に興味を引かせる様な答え方をする。

これが役に立つ部隊なんだから、工作部隊とは言ったものの、営業向きの人材探しみたいだった。


それを食事の時間を除いて1日……長い仕事だった。




―――――――――――――――――――――――――――――――




そろそろ日も暮れ始めたので1日目も終わりとなる。最後の面接を行なおうとした時に問題は起きた。


「じゃあブラン……さんだね、質問をしていくから答えて下さい」


「いや……質問するのはあんたじゃない。俺の方だ」


「あなたは今、試験を受けに来ていて今から面接を行うんだけど」


「そうだな、それは解っているが俺はアンタに聞かなきゃいけない事がある」


俺がこの世界に来てまだ数日…聞かれて答えられる事なんて少ない。だけどブランという男は真剣だった。


「解った。答えられる事なら答えよう。だけどちょっと待っててくれ、後ろで待っている受験者に終わりと告げてくる」


ブランは返事をしなかったが、言葉も発しなかった。それを了解ととり、待っている受験者に今日の面接は終了したいと伝えてきた。


「待たせたな。で、聞きたい事ってなんだ?」


「アンタはイルニードを知っているな?」


「あぁ知っている。それがどうした」


「そうか、なら質問を続ける。イルニードが戦争中に城で国王を討とうとしたという事を言ったのか?」


「そうだな。城内の兵士を殺そうとし、最終的には国王を殺そうとしていたんだが、直前で防ぐ事が出来たんだ。

その場に居た俺と、リュード、ライラ、アリの4人が証人だ」


「なぜそんなデマカセをいうんだ!!アイツがそんな事をする筈ないじゃないか、アンタ達がハメたんだな!そうだろ?」


「その質問に答える前に、お前とイルニードの関係を教えてくれないか」


「なぜ貴様なんかに答えなければいけない?そんな事どうだっていいだろ!!」


「どうでもよくはない、関係性次第じゃあ尋問しなきゃならないからな」


「尋問だと、ふざけるな!そもそも何故人間のお前の言う事を聞かなきゃならないんだ」


「そうだな、確かに俺は人間だが元々ここの世界の人間じゃないし、この前の戦争でも人間を殺してる。

それに、俺が元の世界に戻る為には召還されたダークエルフの願いを達成しないといけないからな」


「召還されただと?お前は人間族の言う勇者なのか?」


「勇者とは違うらしい、間違えて召還されたらしいからな。そんな事はどうでも良いんだ。俺は帰る為に願いを叶えなきゃいけない、イルニードはそれの邪魔をした。

それにアイツは人間族、救神教と繋がりがある。少しでも情報が欲しいんだ」


「イルニードが人間族と繋がりがあるだって?そんな馬鹿な……」


「そうだったら良かったんだけどな、本人の口から言った事だ。国王を殺し、自分が成り代わるってさ」


「そんな……アイツは国を助けるって言って村を出て行ったんだ。それがなんでそんな事に……」


「さぁな、俺もそれが知りたいんだ。どうやって人間達と繋がったのかをな」


「俺が知っているのは村を出るまでのアイツだけだ。貧しく小さな村だったが、アイツとは小さい頃から一緒に育った。正義感が強く、いつも誰かを助けていた……村から出る時も今の国をもっと良くしたい、もっとみんなが幸せに暮らせる手助けをしたいってな……」


「どこでどう繋がったかまでは解らないか……だけどイルニードがこの国に厄災を持って来たんだ。最悪の事態は免れたが、今の国家の戦力を大幅に削られた」


「現状をアイツが全てやったと言うのか!」


「全てではないが、内通者の主犯格であるのは間違いない」


「そうなのか……イルニードは何をしたかったんだ……」


「結果としてみれるのは、国を人間族と共謀して落とし、自分が国王になる。と言う事だな……これ以上は解らん」


ブランは試験云々より、友の疑いを聞き真実を知りたかったのだろう…

面接では1体1になれた為に、我慢していた気持ちを言ったんだと思う


「どうする、試験は辞めるか?」


「いや……試験は続けさせてもらう。アイツの事を調べたい……そして何故そうなったのかを知りたい」


「解った。じゃあ、遅くなったが質問を開始するぞ」


1日目最後の面接を開始した……そして、ブランの評価の下に工作部隊のマークを書き込んだのだった……




―――――――――――――――――――――――――――――――




会議室に向かい今日終わった分の選定を開始するのだが、俺が一番最後だった。


「待たせてすいません、それでは選定を開始しましょう」


昨日と同じ方法で仕分けしていく。今回少し違うのは、戦力外になる者がいると言う事だ。

どの部隊に入れるにも力量が足りない者達がいる。その者は戦力外として扱うが、後日技術部隊の面接を受けてもらう様にしている。技術部隊なら戦闘を直接行う事もないし、アイディアさえあれば貢献出来るからだ。


各自で選定していき、最後に部隊の名前を入れた人物で重複している部隊がある者を話し合う。

今日も割とすんなり決まってくれたのですぐに終了となった。


「今日は皆さんお疲れさまでした。明日もこれが続きますが、現段階で気付いた事があればお申し付け下さい」


「妾からよいか?」


「ええ、サンドラ様どうぞ」


「遠距離部隊を見ておるが、1人ではなかなか追いつけん。明日からリレイを一緒に選定させれんか?」


「そうですね、では後でリレイさんに伺っておきます。配慮がきかず申し訳ありませんでした。

では、他に何かありませんか?なければこのまま解散しようと思いますが」


特に誰の意見もないようだったから、その場で選定を終了させた。

最低でも後2日以上はこの作業が続く訳だが、無事に終了出来ればそれで良い。

戦争もまだ終結していないし、人間族の動きがなければ良いのだが……

現状は魔族軍も一緒に見張りをしてくれているし、何か合ってもいち早く対応出来る様にはしてある。

戦力も固まっている以上は易々と進行して来ないと思うけど。


とりあえずは俺は俺の仕事をしていち早く戦力強化出来る様に尽力しよう……


更新遅くなり、すいませんでした。

季節の変わり目で風邪です……体調管理も気をつけないといけませんね。


今回もお読みいただきありがとうございました。

ご意見ご感想お待ちしています。


次回もよろしくお願い致します。

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