厄年の……
20話到達です。
まだまだ、話しは序盤も序盤ですがこれからもよろしくお願い致します。
では今回もよろしくお願い致します。
馬に乗りようやく小屋へとたどり着く
長かった…とっても長い1日でしたぁ……
こんな毎日が続くならたまったもんじゃないぞ
「お疲れ様でした。
馬をこちらに繋いで中に入りましょう」
紐の結び方なんか知らないので、教えてもらいながらなんとか結ぶ
中に入ると部屋の奥に暖炉があり、四隅に水晶玉みたいなのがあった。
「まずは小屋に結界を張るので、この玉にこんな風に魔力を注いで頂けますか?」
言われた通りにライラと魔力を注いでいく
すると玉が光り、全部の玉に魔力を注ぎ終わると外が少し明るく光り、膜が覆いかぶさり光りが消えた。
「これでこの中は大丈夫ですよ。
さ、暖をとってゆっくり食事にしましょうか」
安心とくつろぎ…最高の瞬間だ。
さっきまでの戦闘なんか思い出したくもない…
疲れがどっと押し寄せ、その場に座りこんでしまう
「アースドラゴンと戦ったんですものね、ゆっくり休んでいて下さい。
食事は私が準備しますので」
「ありがとうございます。
しかし、あんなのが居るなんて山を越えるのにも命懸けですね」
あんなのが居たら魔族領まで気軽に「いってきまーす♪」なんて出来やしないな…
そもそも流通なんて出来っこない
「いえ、私も何回か魔族領に行った事はあるんですが見たのは初めてです。
そもそもアースドラゴン自体存在が確認されたのは何十年前の事になるのか解りません。
我々が魔族領に向かった時に全滅したなんて事も聴きませんので」
そうなんだ……そんなもん今日出て来なくてもいいだろ…
お陰で死ぬ目に合ったぞ、ライラなんて死にかけてたし
「そうなんですか…
確かにアレがしょっちゅう山に出てたらこの道自体使わなくなりそうですもんね」
「ですね、それでも最低10人以上で小隊を組んで越えて行くんですが現状が許してくれませんし…」
厄年の馬鹿野郎だよ。
不運にも程があるぞ……
小隊組んで行く道のりをたった2人で越えて行くのか……
辛いだろうなぁ、まだまだ厄年効果は続くのかなぁ……
「でも現状を打破する為の旅なんですし、自分が言い出した事なのでやりきってみせますよ。
ライラさんこそ着いて来てくれてありがとうございます」
「ジン殿ありがとうございます。
こちらとしては本当に助かります。
これが成功すれば我々は生き延びる可能性を得る事が出来ます。
ジン殿には感謝してもしきれません」
自分の希望の為でもあるのだから協力してもらえてるだけでもこっちも感謝だよ。
そもそもこんな危険な旅にたった1人で着いて来てくれたんだ。
「ライラさん「ジン殿」って聞き慣れないからジンで大丈夫ですよ。
それに、そんなに気を使って話さなくても大丈夫ですよ」
「ではジン…で大丈夫かな?
私もライラで構わないよ。
ジンだって、言葉遣いには気をつけているだろう?
私だけでは不公平だから私にも気を遣わないでくれ」
「解った。出来るだけこれから先畏まった仲のまま行くのは疲れるから俺もライラって呼ぶな。
改まってだが、これからよろしくな」
「あぁ、よろしく頼む。
ちょうど食事も出来上がったし頂こう」
頷き、注いでもらった飯を頂いた。
ライラの飯は美味かった…
良い嫁さんになれるだろうなぁ、胃袋掴まれたら男は真っ直ぐ帰って来るし、帰って来たら綺麗な嫁さんと美味い料理が迎えてくれる。
最高の条件だな、こんな状況じゃなきゃ結婚して幸せに暮らしていただろうに……
なんとかダークエルフ達が幸せに暮らせる様に頑張ろう。
とりあえずはさっきの戦闘での落ち度であった魔法の練習は寝る前にしておこう、今度またいつ危険な状況に見舞われるか判らないから、その時に出来る事の選択肢を増やしておけば優位に立てるだろうし
「ご馳走様、美味しかったよ。
今からちょっと外で魔法の練習して来るから、ライラは先に休んでてくれて構わないよ」
「美味しかったなら良かった、料理には少し自信があるんだ。
母が料理が上手く、しっかり習っていたからな。
魔法の練習を行うなら付き合おう、私にも教えられる事もあるだろうからな」
「それは助かるな、じゃあ頼むよ。
戦闘に活かせる様にしておきたいから、出来るだけ使い込んでおきたいんだ。
覚えてても使えなきゃ意味ないしな」
「なるほどな、じゃあ発動までの反復とイメージの練習だな、後は使い易い魔法のレクチャーをしようかな」
「それじゃあ先生よろしくお願い致します」
しばらく魔法の練習し、その日は休んだ。
今回も読んで頂きありがとうございます。
誤字等で読みにくいところがあればご連絡下さい。
次回もよろしくお願い致します。