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様態

体調を崩してしまい、更新が遅くなってしまいました。

読者の方々申し訳ありませんでした。

体調には気を付けてこれからも頑張りますので、よろしくお願い致します。

食堂に着くと仲間の皆が駆けつけてくれて、起きた事を喜んでくれた。

自分の身勝手な行動で迷惑を掛けたのにと心苦しくなってしまった……

ここでもジンさんの状態に関する話題はサンドラ様に直接伺うと伝え、みんなも気を使ってくれて話さないでくれた。


賑やかだった朝食を済ませてガルフさんとサンドラ様の元へと一緒に向かう。


サンドラ様には何から謝ったら良いやら……顔を見るのも若干怖いよ。

でも、ちゃんと謝んなきゃ……


そう考えてる間にサンドラ様の宿舎にたどり着く、入り口に居た門兵がすんなり中に通してくれた。


中に入り、サンドラ様の部屋に通される……開いた扉の正面にサンドラ様は座っていた。

恐ろしく不機嫌そうな表情で、恐怖すら覚える……


「サンドラ様……色々とご迷惑お掛けしました!」


「声が大きい!

詫びを言うんだったら、もう少し小さな声で良い……

気が小さい癖にこんな時ばっかり大声出しよってから……」


「あ、すいません……でも最初に本気で謝らなくちゃって思ってですね……」


「全く……まぁよい、それで魔力の回復は十分か?」


「は、はい…なんとか体も十分に動けます。

若干の気だるさはありますけど」


「無茶ばかりしおってからに……アリとサリにも後で礼を言うのだぞ」


「魔力を回復させてくれたのはアリさんとサリさんなんですね。

後でちゃんとお礼を言っておきます」


「それだけじゃなかろう……体の傷も全く見られないだろに」


そう言えば、鞭を制御出来なかったから自分自身傷つけてしまっていたんだっけ……

確かに全身に傷一つ残ってないよ。


「2人が必死で肉体的にも魔力に関しても丸2日掛けて治してくれたんだ。

眠らずにやってたのだ……本当に感謝せねばならぬぞ」


「はい……僕は本当に色んな人に迷惑掛けてしまいましたね……」


「終わった事だ。

結果としてジンを無事に戦場から連れ出す事も出来たしな」


「それで聞きたい事があります。

ジンさんはどうなったんですか?

生きていらっしゃるんですよね?」


「誰からも聞いておらぬのか……まず結論だけ言えば生きておる」


生きていると言うのを聞き少しホッとする……だけど、何で結論から言われたんだろうな……


「だけど、あやつは目を覚まさぬし、危険な状態のままだ……

回復させようとも出来ないのだ」


「回復出来ないってどう言う事ですか?」


「まんまの意味よ……回復魔法を使っても刺された傷が塞がらないし、補助魔法でも魔力の一定量から増えもしないのだ。

原因は全くもって不明……ただただ命だけは無くさぬだけで、反応も動きもせぬ」


「……どうしてです……」


「それが解らぬから困っておるのだ……」


生きてはいるけど、救う術が見当たらないなんて……


「皆で考えを募ってはおるが、なんの解決策も出てきておらぬ。

我々は閉鎖的な種族だからな、我々の持つ情報では何も……」


「それならケインさんはどうです?

人間達の世界なら何かしらの情報があるかもしれません」


「ケインも解らぬそうだ……ついでに勇者の1味であった少年も知らぬとの事だ」


「そんな……」


「それでも誰も諦めてはおらぬ……色んな方法を使ってあやつを助けようとしておる。

今は何かで結果が出るまで待つしかあるまい……叔母が生きておれば何かしらの方法を考えてくれたかもしれんが……」


「叔母さんですか?」


「そう……父の妹で研究に生涯を掛けた様な女性でな、それこそ革命的なものを開発していたのだがな……妾が襲われた時に生死すら判らなくなってしまっての」


「そうなんですね……」


「……もし叔母の研究室に何かしらの資料があれば……探してみる価値はあるかもしれぬな……

可能性はあるな、ウィリアムと話して少し魔族領に行ってみるか……」


サンドラ様が小さな声で考え事を口に漏らしている……解決策が見つかるかもしれないのかな……


「話しの途中で悪いが、妾はこれから少しの間ここを離れる。

もしかしたら助けられる方法があるやもしれぬからな」


「サンドラ様!」


早々に移動しようとしたサンドラ様を呼び止める。


「それ、僕も付いて行っては駄目ですかね……」


「……駄目だな」


「どうしてですか?

少しでも手助けになるなら一緒に……」


「向かう場所は魔族領の中でも、現在最も立ち入りの厳しい場所……お前では入る事すら出来ぬ。

せいぜいリレイぐらいならばどうにかなるのだが」


「中にも入れないなんて……」


「それだけのものがその場所にあると思ってよい。

行って入れる者を集いはするが、魔法に関しての知識が高くないと入っても役に立たぬ。

爺とリレイを連れて行くぐらいだな」


「そう…ですか……」


「がっかりするでない。

助かる手立てが見つかるかもしれないのだ」


「ですね。

サンドラ様よろしくお願いします」


「うむ、では行ってくる」


そう言ってサンドラ様は宿舎を先に出て行った……

僕は結局役に立つ事はないけれど、ジンさんが助かるんだったら信じて待っていよう……





今回もお読みいただきありがとうございます。

ご意見ご感想お待ちしております。


次回もよろしくお願い致します。

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