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連携

「先手を打たれる前に仕掛けるぞ、良いな?」


そうサンドラ様に言われて、目を合わせてゆっくりと頷いた。

何時でも合図があった瞬間に動けるように、飛び出す準備を行った。


「行くぞ!」


掛け声が辺りに響くと、全員が一斉に飛び出した。

飛行型の魔獣はそれに対して一斉に向かって来る……それを見たサンドラ様は飛び上がり、速度が出る前の状態の魔獣に向かって圧縮した水で攻撃された。


なるほど……それなら攻撃を当てるのに時間を掛けないで済むのね。

既に飛び上がって来てしまった魔獣には使えないけど、次があれば使ってみようかな……


「1部の敵を倒せたからといって気を抜くでないぞ、魔獣使いが他に契約を交わしている魔獣がおれば次々に姿を現す。

常に警戒を怠るでない!」


サンドラ様が以上に魔獣使いを警戒していた理由が少し解ったかも……

言われた通りなら敵が2倍にも3倍にも膨れ上がると言う事、つまりは全く戦力が計れないんだわ。

そう易々と戦いが終われないとなると、こちらはさっきの戦いで疲弊している……長引けば長引いた分不利になるわね。

それなら術者を倒せば終わるかもしれないよね……接近は危険だけど、行ってみる価値はあるわ。


「サンドラ様、術者を倒しに行っても大丈夫ですか?」


「駄目だ……相手の戦力は判らんのだぞ、違う魔獣まで一気に呼び出されては形勢が大きく変わってしまう確率が高い。

一先ずは周囲の魔獣を倒しなさい」


早計だった…サンドラ様の言う通りかもしれない……増えれば増えるだけ戦況は相手側が有利になってしまう。

今は相手が全戦力を使われないように慎重に倒した方が良いわね。


「指示に従います。

それでは周囲を倒し切ってしまいますね」


「頼んだぞ……リレイはこの隊の主力なのだ。

皆を守りながら戦うのだぞ」


すぐに頷き魔獣と相交えていく……敵を倒すペースは早いだろう。

だけど、相手の戦力が今より増えない様に調整しながら戦うのがベストだろう。




時間を掛けて上空の敵を1層したかと思うと、再び飛行型の魔獣が呼び出される。

今度は白いローブの魔獣が飛行型の魔獣に魔法をかけていた……


「マズい……急いで白いローブのスペクターを倒すのだ」


どうやらスペクターは補助魔法をかけているようだった。

効果は多分だけど魔法の抵抗力の強化でしょうね……早く止めさせないと。


早急に魔法で攻撃するのだが、近くにいた魔法攻撃が通用しないメタルアーマーに邪魔される。


そうこうしている間に補助魔法の付与が完成してしまった……

皆が魔法攻撃を再び開始するが、先程の様なダメージを与えられない。

魔法攻撃対策を完全にされてしまった……


このままじゃいけないよね……空中にいればどこから来るか解らないのに魔獣の攻撃に怯えなきゃいけないし、かと言って下に降りてスペクターを倒そうにもメタルアーマーがいるから倒せないし……術者を倒せれば話しが早いんだけど……


その時、陸上を走っている人影が目に入る……周囲の索敵に出てきていたタニアさんが戻って来たのだった。


「遅くなってすいません」


「本当よ……さっさと戦闘を始めなさい。

タニアは目の前にいる魔獣使いの術者の討伐をお願いするわ」


「かしこまりました。

では早速行って参ります」


タニアさん1人だと辛くないかなぁ……それに、切り口が開けるのなら手伝いにいこうかしら。


「サンドラ様、私も一緒に行っても良いですか?」


「うん……持久戦は避けたいところよな。

リレイが抜けた分は妾が補うから行ってくるが良い。

そう長くはもたぬからな」


「はい!それでは行ってきます。

待ってて下さい……なるべく時間を掛けないように終わらせます」


行くのは良いけど、そろそろ魔力が少なくなってる……本当に早く終わらせないと私ももたないわ。


急いでタニアさんの元へと向かう。


「タニアさん手伝います」


「助かります。

では、私は術者に向かって行きますね」


「でも、メタルアーマーが邪魔で攻撃が出来ないんです」


「それなら私がどうにかしましょう」


「では他の魔獣は私が相手しますね。

術者はその後で対応しましょう」


急造ペアでの戦闘が始まる……





今回もお読みいただきありがとうございます。

ご意見ご感想お待ちしております。


次回もよろしくお願い致します。

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