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僕の元々得意な魔法は植物操作……水魔法と回復魔法を駆使して操っていたんだ。

一通りの属性魔法を使えるかと聞かれれば、「人並みには」って答えられる位だった。

そして魔法部隊に配属され、サンドラ様から毎日他の人と違う魔法練習をやらされた(根性を鍛えるとか言ってやらされた訓練もあったけど)


得意な属性である水魔法や回復魔法を強化する事でもない、他の属性魔法をもっと使える様にする事でもない……僕が特訓したのは……





3人が上を目指して移動している中、様子を見ていた僕は止まってしまっていた……それに気が付いた人間達から魔法が容赦なく放たれる。


沢山の魔法が飛んできてるけど……魔法が相手なら僕でもなんとかなるよ!


飛んできた魔法の数々、その1人1人が放つ魔力の流れを感じ取る……僕に向かって真っ直ぐの解りやすい流れだ。

魔力の流れに対して僕の魔力を絡める、そして魔法をその場に留める様に回転させる。


僕が今日までやってきたのは魔力操作……自分の魔力や相手の魔力全ての魔力を操る事。

魔法を使えば身体から発している魔力と繋がっている……それはどんな魔法を使おうとも例外はないんだ。

つまり、それを操る事が出来れば魔法を無効化出来る。


そして、真っ直ぐに向かってきている魔力に対して正面で返す事は可能だけど、無駄に魔力を消費してしまう事になってしまう。

なら真っ直ぐじゃなくて湾曲させて返せば、押してくる魔力の方向を少ない力で回して返す事も出来る!


真っ直ぐに飛んできた魔法を留めていると、人間達は再度魔力を流して押してくる。

その魔力を円を描く様に曲げて、放った者達に向かって返す。


自分達の魔法を操られてしまっている人間達は、自分達の放った魔法が返ってくるのをどうする事も出来ずに倒されていった……


それで終わりじゃないよ……倒した相手の魔法はまだ消えさせない、僕が繋ぎ直して操作する。

繋ぎ直した魔法を拡散して広範囲に攻撃を当てていく、多くを巻き込んで倒す事に成功した。


うん……上手く操作出来てる。

辛い特訓も報われる……失敗すれば雷魔法で痺れさせられた日々が報われていくよ……


前面の敵はおおよそ倒せたから、遅くなったけどみんなの後を追う……

敵陣の奥に大きな魔法の発動を確認出来る場所が2箇所、あれは多分サンドラ様とリレイさんだと思う。

それと容赦なく人が吹き飛ばされていっている場所がタニアさんだろうな……


サンドラ様の魔法は桁違いの破壊力と多種多様な魔法を使い分けながらの攻撃だけど、リレイさんも魔法は魔力消費量を少なくして上手く広範囲の敵を倒している。

砂嵐の魔法は見ていたけど、あれは大きく魔力を消費するみたいで最初の一撃以外は土魔法を軸に攻撃している。

足元の土を尖らせながら突出させて突き刺している……媒介は沢山あるから増幅する為の魔力はほとんどなく操作するだけなので魔力消費は少ない、多人数を相手にするのに効率が良さそうだ……


タニアさんの戦闘は見えないけど、最初敵陣に突っ込んで行った時に見た限りじゃ素手みたいだったんだけど、何であんなに人が吹っ飛ぶんだろ?

確かに引き締まった体つきだけど、素手であれだけの威力のある攻撃が出来る様には見えなかったけどなぁ……


人の様子を見ながら前進していると、再び前方向に敵が待ち構えている。

今度は相手から先制される前にこちらから仕掛けていく……


土魔法で大きな塊を地面から創り出し、それを魔力を使って上空に持ち上げる。

そして相手のど真ん中にそれを勢いよく叩きつける……そこにいた兵士達を潰して塊は割れてしまうが、幾つもの割れた破片に魔力を繋ぎ破裂する勢いを強化して、破片が猛烈な速さで飛び散り敵をなぎ倒していく。

残った兵士には水魔法を発動して水弾を連射して掃討していく……


現れた兵士達を倒してしまった後、再び前進しようかと思い前を向くとリレイさんが反撃も出来ない程攻撃されているのが目に入る。

サンドラ様はもうすぐ敵陣を抜けそうな場所でリレイさんからは遠い、タニアさんは陸上を移動しているから救援が間に合いそうにない。


って事は僕が行くしかないよね。

まずはどうなってるのか確認しなきゃ……


少し高度を上げてリレイさんの所へ近づいて行くと、僕が戦っていた人数とは比べ物にならない程の人数に囲まれている。

しかも、隊列を整えられ弓や魔法で攻撃が入り混じった状態で、反撃が出来ないように撃ち続けられ、ひたすら回避を行ってる。


一瞬でも止めばリレイさんも体制を整えて反撃出来るかもしれない……

少し高度を落として近づき、リレイさんと敵の間に強い風を発生させて攻撃を一旦遮る。


それが上手くいって、リレイさんに向かう攻撃が止んだ瞬間にリレイさんがこっちを向いて大きな声で叫んだ。


「キャメロ君逃げて!」


僕は今まで上手くいった所為か、周囲を警戒する事なく近づいていた。

完全に油断していたんだ……



今回もお読みいただきありがとうございます。

ご意見ご感想お待ちしています。


次回もよろしくお願い致します。

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