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リズムの肖像
一秒はゆるやかに
時に加速して
けれど ずっと一定で
同じリズムで刻んでいる
限りある時間は
一秒の積み重ね
変わることのない速度の積み重ね
その層は まるでミルクレープ
何層にも何層にも重なっていく
不変なもの
けれど 体感が変わる不思議なもの
カチコチ
刻む音が聞こえるよ
カチコチ
カチコチ
予定があれば時間は有限に感じて
予定がなければ無限のように感じる
どちらが残酷なのかな
ふと振り返れば
リズムの肖像はいつも微笑んでいる
カチコチ
カチコチ
刻む音が聞こえるよ