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薬の歴史はこんなに危険薬だらけの歴史だった。悪魔の薬、魔薬、霊薬の世界、薬害。

作者: 舜風人

古代や中世ならばそりゃあ、

でたらめ放題のヘンテコ薬やキケン薬があったとしても、、まあそうだろうな、、くらいの

認識でしょうね。

トカゲのしっぽに、カエルの心臓、辰砂に水銀も入れて、マンドラゴラもちょいと入れて?鍋で煮込めばほおーら

万能薬の出来上がり?って

なんかおとぎ話で読んだような記憶が?


まあ近代科学以前の薬なんてそんな程度の迷信と狂信の産物だった?のでしょうね。

古代エジプトで阿片が使用されていましたがヨーロッパでも、

16世紀ころにはでは阿片が万能薬エリクシールとして用いられたらしい、

パラケルススもアゾートという秘薬で万病を治して奇跡の医師といわれた、

なんのことはない、その実態は「阿片チンキ」だったのである。

これの鎮痛効果は抜群ですから病人は一時的に治ったと思っても当然でしょうね



漢方医学という3000年の伝統を持つ立派な薬学❓もあるので一概に近代以前の薬は

ぜーんぶ、ダメということは言えませんが、


まあ近代西洋薬学に限って言えば、今から見れば飛んでもないものまでが

なんとつい最近まで、

市販薬で

堂々と売られていたんですね。


というわけで、以下は、日本でいえば明治以降1950年代までの、西洋キケン薬についての

お話です。


当時は特効薬


今では悪魔の薬、


そんなおはなしです。


(漢方薬についてはここでは触れません。)






○コロダイン 


軍医のジョン・コリス・ブラウンが、そもそもは、コレラの治療薬として

開発したたもので、今見れば危険極まりない成分ですよね。

今ではビクトリア時代の市販薬ではいわゆる「悪魔の薬」として

悪名高いものとされ、薬名の由来は

クロロホルム(chioroform)と鎮痛剤アノダイン(anodyne)の合成語?だそうです。

主成分は阿片モルヒネとクロロホルムで、これらをチンキ薬として溶かしたものです。

これが明治日本にも伝わり、日本でも、市販されていたのですね。

当時はまさに万能薬として人気があったそうですね、

モルヒネですからそりゃあ大体の不快な症状は軽く収まったことでしょうからね。


以下の項目でも述べるように今では禁止の、モルヒネやクロロホルムが当時は、よく効く?薬として

重宝されていたんですね。




以下、そうした危険薬の実例です。





○歯痛にはコカイン?アメリカの1880年代からドラッグストアではなんとコカインが

歯痛止めに堂々と売られていました。今では考えられませんよね。




○ヘロインが鎮痛薬。1898年ころヘロインが市販薬としてアメリカではで売られていました。




○咳止めにクロロホルム入りシロップ。怖いですよね。アメリカで戦前売られていたそうですね?

そういえば「神薬」にも戦前まではこれが入っていたのでしたよね。




○赤ちゃんの夜泣きにモルヒネ入りシロップ。1849年ころアメリカで発売、人気薬?だったそうですね。そりゃあそうでしょ?モルヒネですよ、

最強の鎮痛薬?ですものね?量を間違えれば永久に眠り続けるかも?




○麦角アルカロイド(LSD) が生理不順に。1900年ころアメリカで販売されたていた。

これはまさに「幻覚薬」であり危険ドラッグですよ。




○バルビタールが精神安定剤としてかって1920年代ころ市販されていました。、睡眠薬ですが危険性が高いので今ではありませんね。

芥川龍之介がこれで自殺しました。




○戦前~戦後、日本でも、闇市などで売られていた、元気が出る薬、あの悪名高き「ヒロポン」

 日本の、某有名作家も愛用していた?そうですよね?

 成分はメタンフェタミン、要するに「覚せい剤」ですよ。

覚せい剤が堂々と元気が出る薬として市販されていたって、信じられませんよね?

当時のヒロポンの広告などを見ると


元気が出るとか

頭脳の明晰化

作業能力の亢進

疲労除去 

眠気一掃

の効能をうたってますからね。

昭和25年までは合法品だったのです。

古いサザエさんの漫画にも、ヒロポンのことが登場します。

合法品だったからですね。




まあそのほかいくらでもありそうですよね?



今ではこれらのキケン薬はもちろん売られていませんが

じゃあ?今現在市販されている薬はすべて安全なのか?


と、聞かれれば、

もしかしたら?


近い将来


その安全性に疑問が露呈する薬剤も


出てくるのではないだろうか?


と、


疑心暗鬼になるのは


私だけでしょうか?


なぜなら


明治大正ならぬ、、戦後でさえも、サリドマイド剤という発売当初は夢のお薬の例もありますものね、でも、その後、悪魔の薬?と判明したわけですからね、


あるいは1960年代のキノホルム薬害もありましたよね。

チクロもサッカリンも当時は安全だった?わけですから。

それがのちに発がん性があると判明したのです。


もっと近くでは「アンプル入り風邪薬事件」があります。

1960年代、、これで死亡例は続出したのです。



今現在安全だといわれていてももしかしたら将来とんでもない危険薬だったと判明するかもしれない?その可能性はあるのですから。


さて


今まで記述してきたあれらの古い時代の危険極まりないような、かって市販されていた


悪魔の薬たちも


当時は


ありがたい?


よく効く


とっても、いい薬?だったんですからね。



かくして


薬とは


両刃の剣である。


薬とはその裏側は毒である。


という恐ろしい真実だということでしょうね。


「副作用のないクスリはありえない」


というのが今では常識ですよね。


私たち庶民としては、せいぜい、


まあ軽い副作用くらいならまだしも


その素晴らしい新薬が


ある日突然


「悪魔の薬」に


豹変しないことを祈るばかりです。



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