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フラグを無視して逢いに行こう  作者: 竜胆千歳
第二章 恋の始まりはいつですか
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閑話 決意を固めて 

体力の続く限り、毎日書きます! 書かない日があったら、ネタ切れか、ぶっ倒れたか、スマホで投稿出来ない作者の機械音痴事情です……今のところは。

                <(_ _)>

「戸沢先輩、奢りますんでお茶をしに行きませんか? 話があるんです」


 叶が五十鈴を誘い、これを快諾した五十鈴と一緒にカフェに来ていた。


「清家さん、話があると言っていたわね、何かしら?」


 叶が緊張しながらも、意を決して話し始めた。


「戸沢先輩には憧れています、学力はいつもトップで、生徒会長もやって人望もある」

「あら、ありがとう。──でも、それだけを話しにお茶を奢ってくれるとは思えないけど」


 叶に微笑みながらも、五十鈴は完全に心を開いていなかった。叶もそれを予想していたようで、話を続ける。


「わたしは逃げ道を消さないといけない、戸沢先輩が堂々と秀章に告白したのに、わたしはフラれたらどうしようとか、仲の良い友達で無くなるのが怖いからっていつまでも自分の気持ちから逃げちゃいけない」


 そこで言葉を区切って、五十鈴の目をしっかり見据えた。


「わたしは秀章が好きです。戸沢先輩に負けない位、いやそれ以上に」


 五十鈴はその言葉を聞いて、静かに頷き笑顔を見せた。


「清々しいわねあなた、堂々とあたしにライバル宣言をするなんて。──でも、今の時点でははっきり告白したあたしが一歩リードしているわ」


 叶はもう、五十鈴に気後れなどしていなかった。


「最終的に付き合う事になったら、リードしているとか関係ないですから」

「お互いに、ね」


 五十鈴は叶に握手を求めて来た。


「どんな結果になっても、お互いを恨まないようにしましょう、どちらかが付き合う事になっても、両方フラれても」


 叶もその手を握り返す。


「ありがとうございます。──先輩に勝ってみせますから」

「あたしもあなたに負けるつもりはないわよ」


 2人はライバルに敬意を表しながらも、静かな闘志を燃やし始めていた。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


 壮馬は面談で鉄平と会っていた、目つきが鋭い故に不良と誤解されがちな壮馬にも平等に接する鉄平は、壮馬にとっては貴重な大人の相談相手だ。


「お前の成績的には、N大学の工学部に入れそうだがどうするんだ?」


「俺は工場で働きたいと思っているんで、頑張って入ります」


 壮馬は美伶やさくらに後塵を拝しているが、学年では5番内をキープしている秀才で、国公立を狙えるレベルの学力があった。


「そうか、──竜造寺、最近真田とよく一緒にいるが、付き合っているのか?」


 壮馬は顔を暗くして、黙って首を横に振った。


「分け隔てなく接してくれた、最初の女性です。……異性として好きですが、告白はしていません」


 鉄平は喜びと不安が入り混じった複雑な顔をした。


「うん、真田はちゃんと人を見る。偏見は人間誰しもが持つが、それを除いて相手を見る事は難しい。良い相手だと思うぞ」


 壮馬はふと、春人と鉄平が言い争っていた事を聞いてみた。


「高校生なら、恋愛に興味を持つのは自然な事だが、あいつはどうにも節度が守れていないと感じた。とっさに真田から引き離したら、かみついてきたからつい熱くなってしまって、

まだまだ自分も甘いと思ったよ」


 壮馬は聞いたらいけないと思いつつ、質問をぶつけた。


「先生は……美伶の事が好きなんですか?」

「……っ!」


 触れられたくない所に触れた顔をした鉄平を見て、壮馬は確信した。


「……先生、俺も美伶の事が好きです、だけど、先生の事も信頼できる大人として好きです。先生と結ばれて俺の恋が実らなくても、たとえ先生以外のヤツに美伶が好きになっても、俺は美伶が幸せになってくれるように祈っている。それくらい俺は美伶が好きです」


 壮馬のまっすぐな言葉に、鉄平も向き合った。


「お互いに健闘を祈ろう、駄目教師に振り向いてくれるか、三白眼同級生に振り向くか。──俺は最後まで諦めないぞ」

「美伶を想う気持ちは一番です、春人にも先生にもこれだけは負けません」


 壮馬は一礼して、部屋を出て行った。

閑話内の登場人物が全員人が出来てる件。

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