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家族

「おはよー！」

「おはよう。朝ご飯、できてるぞ。」

「ありがと！いっただっきまーす。」

「あ、今日の、おいしいんじゃない？」

「そうだろ？会心の出来栄えなんだ。」

時は流れ、今日は中学校の卒業式。私たちは、前のように、いや、前以上に仲良くなった。家事も分担してやるようにしている。父さんは、料理がすごく上手になった。私は、あんなにできなかった早起きができるようになった。もう、「遅刻魔」なんて呼ばれていない。

「ほら、父さん。準備して。遅れちゃうよ。」

「ああ、そうだな。」

「はい。母さんも一緒に。」

そう。今日は、母さんの遺影も持って行く。家族みんなで、卒業式に出るために。

「玲那も、もう高校生なんだな。」

結局、私の行く高校は、私の希望通りの私立高校になった。入学式がとても楽しみ。

「うん。じゃ、行こう。」

「ああ。」

カチャン

「あ、桜…」

外では、桜の花がほころび始めていた。

完結しました！

お読みいただき、ありがとうございました。