日常
ージリリリリリリー
ドンドン、ダンッ!
「やっば、遅刻!」
やばいやばいやばい。学校まで全力ダッシュで5分、現在時刻は8時27分。そして、登校は8時30分まで。
「だから早く起きなって言ったでしょ?さっさと行きなさい。」
「行ってきまーす!」
ダッダッ、ガシャン。カッカッカッ。
「まったく、いつもああなんだから。反省しているのかしら。」
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キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン
ガララララッ!!
「ゼェゼェ、、、セーフ、、、」
ま、間に合った…
「何がセーフだって?」
ん?何、これ?物凄い冷気が背後から来た気が…。
ゆっくり、ゆっくり前のドアを振り返る、と、
「こらぁっ!!美浜ぁ!3日連続で遅刻!何やってるんだぁっ!」
きぃぃぃん…
やば、まただぁ…。2-3担任、「山ちゃん」こと山口公平の正論口撃。
「お前、もう後1年で受験だぞ!受験生の自覚を持て!!」
「すみませーん。気をつけますー。」
「まったく、何回目だよ、そのセリフ。…、ホームルーム始めるぞ!」
「きりーつ、きをつけー、れい!」
「はよざいまーす」
「はぁ、やる気無さすぎだ、お前ら。出席とるぞー。」
ふう、これで一息つけた。
「朝からお疲れ、玲那。」
私の前の席にいる町田夏佳が、いつも通り話しかけてくる。
「ほんとほんと。毎朝コレは勘弁して欲しいわ~」
「あんたが悪いんでしょう?早く起きればいいのに。」
夏佳は、サラサラストレートのロングヘアでメガネをかけている。要するに、美少女で秀才。成績は150人くらいいる学年で5本の指に入る。
私は、栗色の髪(地毛です!)をショートカットにしてる。ぱっと見不良、中身は平凡で成績も平凡。
「そこ!しゃべらない!」
「「すみませーん。」」
今日も、いつも通りの一日がはじまった。