表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

後日談。

 眉間に皺を寄せ不平不満を全力で表現するお父さんとは対照的に、ヤツは嬉しくて仕方がないといった空気を振りまいていた。



「あなた、ふたりは婚約者なんでもすもの。

 遅かれ早かれ、こうなることはわかっていたのでしょう?」



 お母さんは笑顔でお父さんの腕に抱きつき、子どもにするように叱る。


 お母さん、あたしの心情としてはお父さんにもっとバシッと言ってもらいたいところなんですが。



「だがなぁ」



 理解はしてるけど納得はしていないといったふうにお父さんは呟いて、空いている手で顎を撫でる。



「俺はまだ、おじいちゃんになる心の準備というものがだな」



 ちょっと待って。

 どうしてそこで、あたしに子どもが出来ることが前提の話になるのよ?


 確かに世間はクリスマスムードで甘い雰囲気になってるけど。

 そしてあたしはヤツとお泊りデートだけど。


 だけどどうしてそうなるの?



「安心してください、おじさん。

 俺はまだ十七歳ですし、高校くらいは卒業させてあげたいと思ってますから」



 ヤツは事実上の、ヤるけど子どもは作らないよ宣言をし、あたしの両親に笑みを向けた。



「それなら安心ね」



 お母さんは「でも」と言葉を続ける。

 もの凄く嫌な予感がする。



「避妊道具も絶対とは言えないのよねぇ。

 もし失敗しても、認知してくれるなら構わないわよぉ」



 ……なんかもう、返す言葉が見当たらない。



「失敗した暁には、責任は取らせていただきます」



 むしろこの場合、そっちの方が成功なんじゃないかって思ったあたしは悪くないはずだ。



「行こうか」



 ヤツはあたしの腰に手を回し、あたしの両親に頭を下げてから歩くように促してくる。


 売られていく仔牛の気分だよぉ。






 某テーマパークの中にあるホテルで、傍から見れば甘い一夜を過ごしたことは……言うまでもない。


 ついでに、次の日は目一杯楽しむつもりだったあたしの予定が崩れたことも。


        (終わった)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ