表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕達のお姫様  作者: 紫姫
3/3

お姫様と学校祭。

あの時、あんなのに決まらなかったら親友にバレるなんて…

バレるなんて…ありえなかったのに

今日は学校祭。

星羅のいるクラスの出し物はコスプレ喫茶。


先月、誰かが興味本位で発言したのがキッカケだ。

星羅にとっては良い迷惑である。


「はあ…。なんで俺、メイドの格好してるんだ?」

「女顔だからだろ?」

「女顔言うな!」


メイド服を着た星羅。

執事の服を着た彰。


二人は仲良いし、メイドと執事のペアになったのだ。


「なんだかなぁ…」


星羅は、ある意味正装である格好に緊張していた。

この格好でバレたらどうしよう?と考えていた。


「あ、星斗だぁ~」

「…先輩」


星羅は唯世を見ると嫌そうな顔をする。


「なんで嫌そうな顔するかなぁ…」

「嫌そうな顔なんて…してませんよ?」


メイドスマイル(笑)をする。


「…唯世、その格好ナニ?」

「ナニって…ホスト」

「やっぱりか…」

「なんだよ?」

「別に」


彰は溜め息を吐く。


「それにしても…星斗可愛いねぇ」

「変態だったんですか、先輩」

「変態?」

「なんです?その顔」

「別に~♪」


唯世はニヤニヤしながら去っていく。


「なんだったの…」

「さぁ?」






あれから少し時間が経ち。


「お二人さん、休憩しといで~」

「あ…うん。彰行こ?」

「ん?あぁ」


二人は喫茶店から出る。


「どこに行こうか?」


彰は星羅に聞く。


「んー…。あ、お化け屋敷…とか?」

「学生が作ったお化け屋敷だし面白いよな。入るか」

「うん」


二人はたまたま近くにあったお化け屋敷に入ることにした。

あんな事になるとは知らずに…。


「うわぁ…やっぱ暗いねぇ」


星羅は辺りを見渡す。


「意外と…本格的だな?」

「そうだ…ね?」

「どうした星斗」

「いや…足に何かが…」

「は…?」


二人はゆっくりと足元を見る。


「捕まえた…♪」

「「うわぁぁぁぁあああ!!?」」


お化け役の男子はケラケラと笑いながら手を離す。


それからも、色んなお化けの格好をした男子生徒が二人を脅かす。


「わ!?」

「え…?」


彰がいきなり倒れてくる。

そして星羅は支えきれなくて倒れる。

彰は何かに躓いたらしい。


「ごめ…ん?」

「ちょ…重い」

「あ…あぁ。ごめん、今どける」


星羅は慌てて立ち上がる。


「は…早く出よ」

「あ…あぁ」


二人はギクシャクしながら外に出る。



(今…彰の手が…胸に)

(今…胸…あったよう…な)





放課後。


星羅は彰に屋上に呼び出された。


「どうしたんだ?」

「あ…いや…」


星羅は彰に問う。

でも、彰は黙る。


「あ…!?」

「やっぱり…女だったか」


いきなり肩を掴まれるとボタンを引きちぎられる。


「な…何するんだよ!?」

「正体バレてるのにまだ続けるんだ?」

「そ…そうゆう言い方…無いだろ?」

「なんで騙してた?」

「…理由が…」

「…」

「……双子の弟が行方不明になって…だから俺…」


事情を彰に話した。

途中泣きそうになりながらも。


「………ふぅん。じゃあ、担任は知ってるんだ?」

「あぁ。後は…先輩には時間の問題かな、と」


彰は何かを閃いたかのように星羅を見る。


「な…何?」

「髪の毛…ウィッグ?」

「え?あ…あぁ。まあ」

「取ってみてよ」

「え?あ…うん」


疑問に思いながら取る。


彰の前には今までに見たこと無いほどの美少女がいた。


「あの…もう良いかな?」

「…」

「!?」


彰は無言で星羅に――――…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ