表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91/94

ツンデレ系女子 ―「海水浴のサンオイル」

太陽がじりじりと肌を焦がすように照りつけ、砂浜はまるで熱く焼けた鉄板のようだった。


その中で、私は自分のビーチタオルの上に座り、冷たいドリンクを手にしている。


周りの人々は楽しげに波と戯れ、笑い声があちこちから響くが、


私はどこか一歩引いて、涼しい顔をしているつもりだ。




「まったく、暑いな。」




心の中でそう呟きながらも、肌が日差しに焼かれる感覚を無視している。


でも、その不快さを見せないように、ちょっとした冷たい一言を漏らすことで、


周りの目を気にしているように見せないようにしている。




「日焼けなんて、どうでもいいんだから…」




その言葉を口にした瞬間、ふと横を見ると、あなたが私にサンオイルを差し出してきた。


顔を赤くして「塗ってあげるよ」なんて言って、手を差し伸べている。


私がどうせ塗り方なんて知らないだろうと思っているのだろうか?


いや、知らなくて当然だとでも思っているのだろうか?




「塗るの? 別に自分でやるから、わざわざ…」




その言葉が口をついて出る。


私はあなたが思っているよりもずっとしっかりしているし、わざわざ頼まなくてもできることだ。


だから、無理に塗らせるなんて、絶対に嫌だ。


でも、心の中ではどうしても、あなたが優しくて心配してくれるのが、少し嬉しい。




「じゃあ、好きにすれば?」




私はその一言を、あなたに聞こえないように小さく呟く。


でも、どうしても胸が高鳴るのを感じてしまう自分がいることに気づく。


その気持ちを押し隠すために、私は顔を背け、サンオイルを手に取って、無理に肌に塗り込んでいく。




「ほら、これでいいだろ?」




でも、少し塗り過ぎたような気がして、汗がそのオイルを流していく感覚が妙に気になる。


肌にべったりとくっつくサンオイルが、暑さと相まって、逆に不快に感じることもある。


でも、心の中では、それを誰かに気づかれたくないという気持ちが強くなる。




「ああ、もう! なんでこんなこと、わざわざ言わせるんだろう。」




自分で塗ったサンオイルが少しべたつくのを感じながら、私は思わず顔をしかめる。


日焼けを気にしないわけではないけれど、サンオイルが肌に触れるたびに、


無理に笑顔を作ってしまう自分がいる。それが心地よくもあり、少し恥ずかしくもあって、


心の中で自分を責める気持ちが湧いてくる。


私はあなたの優しさに素直に甘えたくないと思っているのに、それでもその気持ちを受け入れてしまう自分に苛立つ。




「まったく、こんなに気を使わせて…」




でも、あなたがもう一度近づいてくるのがわかる。


その優しさを感じながら、私は何も言えずにただ黙って座っている。


不意に、あなたの手が私の肩に触れて、その温かさに心が少し緩んでしまう。


「どうしたの?」というあなたの一言に、少し驚いて顔を上げる。




「べ、別に…何でもないよ。」




強がって言ったけれど、その言葉には少しだけ力がなくて、


心の中では少しだけ恥ずかしい気持ちが湧いてきた。


でも、それを見せることができない自分が、また少し悔しくなる。




「なんで、いつもこんなに素直になれないんだろう。」




その思いが心の中でぐるぐると回る。


あなたが優しくて、私のことを気にかけてくれて、少し嬉しい気持ちを感じているのに、


どうしても素直になれない。


サンオイルを塗るその瞬間に、あなたの手がもう少しだけ私の肌に触れたら、


きっと私の心ももっと素直になれるのかもしれないけれど、


それを素直に受け入れたくない自分がいる。




「でも、どうしても、あなたに気を使わせたくないのに。」




その不安と共に、再びシャワーを浴びた後の爽快感が体に広がり、私はようやくリラックスする。


でも、日焼けを気にしてオイルを塗り続けることが、何だか逆に無駄なことのように思えてきて、


それでも私は無理に笑顔を作りながら、サンオイルを塗り続けるのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ