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腐女子 ―「熱帯夜の寝汗」

夜が深くなると、空気がさらに重く湿ってきた。


エアコンをかけているのに、どうしても逃げられない湿気。


シャツが背中にぴったりとくっついて、汗が背中を流れる感覚がじわじわと広がる。


その冷たさ、ぬるさ、そして少しの不快感。


それすらも、どこかで快感と化している自分に気づいて、私は思わず息を呑んだ。




「暑い…」




ぽつりと口にしたその言葉。


冷たいシャツが肌に密着して、不快に感じるけれど、同時にその感覚に少し身を任せている自分がいる。


それを気にすることなく、私はしばらく寝転がって、目を閉じる。




「寝汗かいて、こんなにしっとり…。でも、なんだか、嫌じゃないかも。」




その湿った感覚が、体を包み込み、私を目覚めさせる。


シャツが体にぴったりとくっつき、その冷たさが全身に広がるたび、


私はどこかで、あの二人のことを考えてしまう。




「こんな夜は、彼らが一緒にいてくれたら、どんなにいいだろう。」




心の中で、もう何度も想像しているシーンが浮かぶ。


目を閉じて、深呼吸をしながら、その妄想がさらに膨らんでいく。


あの二人が、今、隣にいて、ただ無言で座っているだけで、


その温もりが伝わってくるような気がして、少しだけ顔が熱くなる。




「でも、今は一人。寝汗をかきながら、こんなにぼんやり考えている。」




シャツの冷たさ、ぴったりと肌にくっつくその感覚が、


どこか私を引き寄せ、妄想へと誘う。


部屋に漂う汗の匂いさえも、今はその妄想の中で特別な香りになって、


私は自分の思考に引き込まれていく。




「二人がここにいて、汗をかいている姿を想像するだけで、


すべてが魅力的に見えてしまう。」




寝汗がじっとりと背中に伝わり、シャツが湿るその感覚を楽しみながら、


私はその匂いが、あの二人の汗の匂いのように感じられてしまう自分に気づく。




「まさか、こんなにも熱帯夜の汗で、妄想が膨らむなんて…。」




私は思わず苦笑いを浮かべる。


寝汗がじっとりと背中を濡らし、肌にぴったりとくっつくその冷たさが、


どこかで心をくすぐりながらも、


その感覚に少しだけ心地よさを見つけてしまう。




「彼らの汗を感じることができたら、どんなに…。」




その思いが胸に広がり、少しだけ顔が赤くなる。


汗の匂いが部屋に漂うその空気が、私の中で無意識に二人の姿を浮かべさせ、


少しだけ体温が上がるのを感じる。




「もう少し、彼らのことを想像していてもいいのかもしれない。」




寝汗の湿った感覚、シャツが肌にぴったりとくっつくその冷たさ。


その感覚が、どこかで心地よくも、少し不快でもあり、


でもその両方が私を引き寄せている。


それが、妄想に拍車をかけ、二人の姿がさらに鮮明に浮かんでくる。




「こんなに汗をかいていると、二人が一緒にいる感じが、


もっとリアルに感じられる。」




その思いに流されるように、私は再び目を閉じる。


寝汗が体にじっとりとまとわりつき、シャツがぴったりとくっつく感覚を感じながら、


心の中でその二人が近くにいるような気がして、ふと心が満たされる。




「この夜も、こんな妄想をしているだけで、少しだけ幸せ。」




汗が冷たく肌にくっつき、その湿った感覚が少しだけ不快だと感じる。


けれど、そんな不快感もまた、私の中で特別な意味を持ち、


少しずつ心地よさに変わっていく。




「私の想像が、これほどまでに心地よいなんて…。」




その気持ちに包まれて、私は静かに目を閉じ、再び眠りに落ちる。

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