天然系女子 ―「熱帯夜の寝汗」
眠れぬ夜、湿気の多い空気が部屋に充満している。
エアコンをつけても、どうしても熱帯夜の湿った空気は逃げていかない。
シャツが肌にぴったりとくっつき、湿った感触が心地よいような、でも少し不快なような…
その冷たい感覚が私の身体を包み込み、無意識に小さく身震いをする。
「暑いな…」
つぶやきながらも、まったく焦っていない自分がいる。
周りの人たちはきっと、冷房をしっかりとつけて眠ることができるんだろうけど、
私はそうすることなく、ベッドに寝転びながら天井を見上げている。
「やっぱり、寝汗かいちゃうなぁ。」
私は自分の手で髪を少し掻き上げ、ゆっくりと目を閉じる。
汗の匂いがほんのりと部屋に漂い、シーツに肌が触れるたびにその湿った感覚が心地よい。
不快とも感じるけれど、どこか自分らしい気がして、少し嬉しくなる。
こんな暑い夜でも、私は何も気にせずに寝転んでいる。それが普通の私だから。
「なんだか、体がだるいな…。」
思わずため息が漏れ、ふっと鼻をすすると、私の髪からほのかに甘い香りが漂う。
天然の花のような香り…無意識に漂うその匂いが、私を少しだけ落ち着かせてくれる。
部屋に流れる静かな空気の中で、その香りはもっと強くなるように感じる。
「お昼からずっとこんな感じで…あれ? おかしいな。」
私は少し首を傾げながら、ふと頭に浮かんだ考えを忘れようとする。
でも、どうしてもその匂いが気になってしまう。
髪の毛を耳にかけて少し触れると、さらにその甘い香りが強くなって、
胸の奥がほんのりと熱くなるのを感じた。
「もしかして、私…ちょっと…」
汗を拭くために少しだけシーツをずらし、寝返りを打つ。
その瞬間、シャツが肌にぴったりとくっつく冷たい感覚と、
ほんのりとした汗の香りが漂って、私の心がふと高鳴る。
「あ、やっぱり、気づかれてた?」
言ってしまった言葉が自分でも少し恥ずかしく感じる。
でも、もうこの部屋の中には私一人しかいない。
その甘い香りを楽しみながら、私はそのまま静かに目を閉じる。
「こんな夜は、ちょっとだけ涼しい風が吹けばいいのに…」
私はまた、寝返りを打ち、シャツが肌にぴったりとくっつく感覚を感じる。
その冷たさに少し不快を覚えながらも、心の中でその瞬間が愛おしいと思う自分がいる。
無意識にその湿った感覚を楽しんでいる。
「でも、寝汗をかいてる私って、ちょっと恥ずかしい。」
そう言いながら、私は手で額を触れて、その汗を拭う。
その汗が、ふと手のひらに残る感触に驚くけれど、
それもどこか心地よく感じる自分がいる。
「こんなに暑いのに、なんで私は気にしないんだろう…」
目を閉じると、寝室の中に漂う香りが私を包み込んで、
その香りがさらに私をリラックスさせる。
今、この瞬間は何も気にせず、ただ自分の時間を楽しんでいることが心地よい。
「だって、こんなに自然体でいることが、私らしいから。」
汗をかくことすら、どこか心地よい。
その感覚に少しだけ心が浮き立ち、私は無意識に体を動かして、
シャツがぴったりと肌にくっつく冷たい感覚を感じながら、
心の中でその瞬間をもっと深く味わおうとする。
「そんなに意識しなくてもいいんだよね。
私は自然体が一番だし、こんな夜だって悪くない。」
ゆっくりと目を閉じて、シャツが湿った感触を感じながら、
私はそのまま眠りにつく準備をする。
無意識に全てが整っていき、やがて、心地よい睡魔が私を包み込んでいく。
「次は、もっと心地よく寝れるように…かな。」
そのまま眠りの世界に引き込まれていく私の心の中に、
甘く、そしてほんのり湿った香りが満ちていく。




