ツンデレ系女子 ―「熱帯夜の寝汗」
寝室の中、暗く静まり返った空気。
エアコンが効いているのに、なんだか熱気が漂う。
私は一人、ベッドの上で目を閉じて、何かが心の中で騒いでいるのを感じていた。
「暑いなぁ…。」
寝汗が背中を伝って、ぴったりとシャツにくっつく。
その感覚が嫌で、無意識に肩をすくめてみる。
眠れないほどの暑さに、私は少しイライラしていた。
「もー、ほんとに…」
そう言って、私は思わず布団を蹴飛ばしながら、窓を開ける。
その時、何も言わずに静かに部屋に入ってきたあなたが、
ふと私の顔を見て、少し驚いたような表情を浮かべる。
「こんなに暑いのに、寝汗をかいてるの?」
「別に、気にしないで…」
私はつい、素っ気なく返事をした。
だって、あなたがそうやって心配してくることが、なんだか気恥ずかしくて…
でも、心のどこかで、ちょっとだけ嬉しい気持ちがあるのも確かだった。
「本当に、うるさいな…。」
私はわざと冷たく言い放つけれど、少しだけドキドキしている自分に気づく。
心の中でその気持ちを抑えながらも、
あなたが近づいてくる音が、私の耳に静かに響く。
「いや、だって心配だろ?」
あなたが言ったその言葉が、私の胸の中でドキリと響く。
「…うるさいよ、放っておいてよ。」
でも、そんな冷たく突き放す言葉を出した後、
私は少し後悔している自分がいる。
だって、心の中では、あなたに気づいてほしい、
私がこんなに不安で、少し寂しいってことに気づいてほしいと願っているのに。
「あー、もう…。」
寝汗がじっとりと背中に伝わって、さらに気持ち悪く感じる。
でも、その感覚に少しだけ焦りながらも、
心の中であなたの顔を思い浮かべて、少しだけ顔が熱くなっているのを感じる。
「…ねぇ、暑くない?」
私は気づけば、またあなたに話しかけている。
さっきまで冷たくしていたはずなのに、
今度はどこか少し甘えている自分がいる。
「暑いけど、どうしようもないでしょ…」
あなたの言葉に、私は少しムッとして反応する。
「別に、そんなこと、私が言ったってどうしようもないじゃない。」
その冷たい言葉を吐きながらも、
心の中であなたが近くにいることを感じる。
でも、その言葉の裏にある本当の気持ちが、私の中で徐々にあふれ出していく。
あなたに近づいてほしい、でもそれを言葉にするのが恥ずかしくて、
私はまた冷たく接してしまう。
「でも…」
その時、あなたがそっと私に近づいてきて、
少しだけ肌が触れた瞬間、私は思わず息を呑む。
その温もりが、私の心の中で不安を消し去って、
少しだけ、甘い感情が芽生え始めるのを感じた。
「こんな暑い夜は、もう一緒に寝るしかないよね…。」
あなたが少し照れくさそうに言って、私の体温が一瞬で上がるのがわかる。
それでも、私はあくまで冷たく言う。
「別に、一緒に寝なくても大丈夫だから…」
だけど、言葉とは裏腹に、心の中ではすでにあなたに頼っている自分がいる。
その距離が近づく度に、少しだけ甘く感じる自分に気づき、
どうしていいのか、迷っている自分が嫌になる。
「本当に、大丈夫なんだから。」
私がそう言うと、あなたが少し笑って、「でも、やっぱり無理だよね?」
その優しさに触れると、また私の心がわずかに揺れる。
「…そんなこと、ないから。」
思わず言ったその一言に、私の心が溢れそうになる。
冷たく接するのに、心の中ではあなたに甘えたくてたまらない。
でも、どうしても素直になれない自分がいる。
その時、あなたがゆっくりと私を引き寄せ、
私の背中に手を回した。
「もう、こんなに湿っぽいけど、
少しだけでも一緒にいてくれる?」
その言葉が、私の中で揺れ動く。
寝汗で体が冷たく感じるけれど、
あなたが私を抱きしめるその温もりに、すべてを委ねてしまいそうになる自分がいる。
「…わかった。」
私は小さな声で答え、あなたに身を預ける。
シャツがぴったりと肌にくっつき、湿気で少し重く感じるけれど、
その冷たさを感じながらも、あなたの腕の中に身を委ねることで、
心が穏やかになるのを感じる。
「少しだけ、ここで休んで…。」
そのまま、あなたに守られるように、私は静かに目を閉じる。
暑さに眠れなかったはずの夜が、
あなたの優しさで満たされて、少しだけ甘く、心地よく変わっていく。




