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ツンツン系女子 ―「汗とシャツ」

暑い日が続く。


外を歩いていると、シャツが汗でぴったりと肌に張り付いてしまう。


私はそれに気づかないふりをして、歩き続ける。


汗をかいて、シャツが体に密着しているなんて、気にしないことに決めたんだ。


それに、誰も私を見ているわけじゃないし、わざわざ意識することもない。




「暑いなぁ、もう…」




私はつぶやきながら、シャツを少し引っ張ってみる。


でも、シャツはぴったりと肌にくっついて、離れない。


あまりにもぴったりしていて、少しだけ不快だ。でも、それを気にしているわけじゃない。


ただ、そんなことを無理にでも気にしないようにしているだけ。




振り返ってみると、あなたが後ろにいる。


無表情で、涼しい顔をして歩いているあなたの姿を見て、私はちょっとだけ心の中でふっと息をつく。




「別に…あなたのことなんか気にしてないし。」




そう思って、私はすぐに顔を背ける。


だけど、その心の中で、ちょっとだけあなたのことを気にしていることに気づいてしまう。


汗が背中に流れていくその感覚が、少しだけ恥ずかしくなって、顔を真っ赤にさせる。




あなたが少し遅れて歩いてくるその姿が、なんだか気になる。


その顔を見ていると、どうしても心の中で何かがざわついて、


でも、それを表に出すことができない。


汗がシャツに染み込んで、ぴったりくっついているのに、


私はそれを意識しているふりをして、平静を保とうとしている。




「私、別に、何も気にしてないし。」




でも、あなたが少し汗を拭って、シャツを引っ張る姿を見て、


私はその瞬間に、心の中で少しだけドキッとしてしまった。


その汗をかいたシャツに触れるその仕草が、なんだか気になって、


でもそれを見ている自分が恥ずかしい。




「ねぇ、少し休まない?」




私はつい口にしてしまう。


相手がどんな顔をしているのかはわからないけれど、


無意識にその一言が出てきてしまった。


普段ならこんなこと言わないし、あなたにそんなことを気にする必要なんてないはずなのに。




でも、どうしてか、あなたを放っておけない気持ちが心の中で膨らんでくる。


無理にでも冷たく接しているその裏側に、私の本当の気持ちが見え隠れしているのが怖い。




「別に、気にしなくていいから、休みたいなら休んで。」




そう言いながらも、私はあなたに手を差し伸べる。


その瞬間、少しだけ顔が赤くなるのがわかる。


なんでこんなに焦るのか、自分でもわからない。でも、私はあなたに手を差し伸べることが、


どうしてもできなかった。




シャツが肌に張りつくその感覚を無視して、私はあなたに目を向ける。


汗がじっとりと流れて、シャツがぴったりとくっついているのを感じながらも、


そのことが、どうしても気になってしまう。




「あなたが汗かいてるの、気にならないの?」




その一言が口をついて出る。


でも、その後にすぐに後悔する。


なんでそんなことを言ったんだろう。


あなたがシャツを湿らせて汗をかいている姿を見て、


心の中で少しだけ気になる自分が、どうしてもいたから。




「別に、気にしてないよ。」




あなたが言うその言葉を聞いて、私は少しだけホッとする。


でも、そのホッとした気持ちの中で、


また心の中に湧き上がる不安を感じる。


私の心が、あなたに反応していることを、私はどうしても否定できなかった。




汗が流れてシャツがぴったりとくっつくその瞬間、


私はあなたを少しだけ気にして、視線をそらすことができない。


冷たく接しているつもりでも、心の中ではあなたのことを思ってしまう自分がいる。


そのギャップに、私は戸惑いながらも、少しだけ焦りを感じている。




「もう、どうしてこんなに…。」




その言葉をつぶやくと、私はまた、あなたを見ないようにした。


でも、心の中ではその後悔を繰り返している自分に気づく。


シャツに汗が染み込み、ぴったりとくっつく感覚が、


私の心に波紋を広げていることを、私は止めることができなかった。




「あなた、すぐに汗をかくんだから。」




そんなことを言いながら、あなたに向かって笑うと、


私はようやく少しだけ安心した。


自分の気持ちを隠すことなく、あなたに伝えたような気がしたから。




でも、その心の中で何かが変わり始めているのを感じている。


私が冷たく接しているその裏側に、少しだけあなたを気にする心があることを、


無意識に感じ取ってしまったからだ。




汗とシャツのぬるっとした感覚が、私の中で何かを変えていくような気がして、


その変化が少しだけ怖くて、でも嬉しいことでもあることに気づいている。

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