表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【徒然妖怪譚】私とトウフの奇妙な共同生活  作者: 只野誠
【第五章】私と粒餡派か純情派か、はたまたコーヒー豆か?

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/52

【第五章】私と粒餡派か純情派か、はたまたコーヒー豆か?【四十八話】

 なんというかアライの行動は早かった。

 スーパーで売られていたバリスタマシーンを買い、それなりに値段のするコーヒーカップを数組ずつ揃え、カフェ風の家具をネット通販で買い揃えた。


 まあ、実際に買ったのは私だが、現金で前払いされたらな、断れるもんじゃないだろう。

 ってか、アライの奴どんだけ金持ってるんだ?

 小豆相場ってそんな儲かる物なのか?

 わ、わからん……


 問題はアライが喫茶店かカフェか、わからないが開く場所だよな。

 と思ってたら、私の部屋の隣の空き部屋を占拠しやがった。

 もちろん無断でだ。


 無論犯罪行為だけど、やっている奴が正真正銘の妖怪だぞ?

 法で妖怪が裁けるのか?

 私にはわからん。


 なるようになるのを見守るしかない。

 それに隣の部屋なら、トウフとアライの関係を育むのにうってつけだしな。

 そこは何も問題はない。


 私の部屋が、これ以上狭くなることもないしな。


 ついでにトウフはブラックコーヒーは無理だが、牛乳と砂糖たっぷりのカフェオレなら好きなようだ。

 流石トウフだ、そんな子供っぽいところもかわいい。


「んで、この届いた荷物は隣に運び込んで良いのか?」

 大量に届いた荷物を私の部屋の前から隣の空き部屋の前まで、とりあえず移動させる。

 にしても鍵はどうしたんだ?

 まあ、古いアパートだしどうにでもなるか?


「ああ、いいぞ」

 と、アライは笑顔で空き部屋だった部屋に、組み立て前の家具を持った私とコーヒーカップが入っている箱を抱えたトウフを招き入れた。

 まあ、何もない部屋だ。

 エアコンは…… ついている。

 かなり古い型だけど、前に住んでいた人間の置き土産か?

 でも、電気とか水道ってどうなってるんだ?

「いいぞ、じゃないだろ、何勝手に空き部屋使ってんだよ」

 とりあえず突っ込んでおく。

 まあ、どうでもいいけど私とトウフに迷惑かけるなよ。

 あ、いや、待て、この買った家具から私にも容疑がかかったりするのか?

 それは嫌だな……


「ここは空き部屋だろう? ならいいじゃないか」

 アライはそう言って笑う。

 まあ、妖怪ならそんな感じだよな。

 法律も何もないし、そもそも人間じゃないんだから。

「いや、良くないし、まあ、妖怪だからギリ許されるかもしれないが、私とトウフには迷惑かけるなよ」

 いざって時の言い訳でも考えておくか?

 どんな言い訳だよ。思い浮かばないぞ。


「分かっている」

 と、アライは言っているが本当に分かっているのか? コイツ。

 いや、わかってないよな。

 だから空き部屋を占拠しようとしてんだよな。

「あと一人称は俺様、な? それが条件でスマホ使わせてやって、こうやって家具やらなんやらを買わせてやったんだからな?」

 バリスタマシーンはスーパーで買って来たが、良い感じの家具やらコーヒーカップセットなんてものはこの付近じゃ売ってなかった。

 だから、ネットでお取り寄せになった。

 そのおかげでアライに俺様呼びを強要することはできたが……

 アライが勝手に空き部屋を占拠するとなると早計だったかもな……


「わ、わかっている。俺様…… 俺様な」

 と、アライは少し照れながらそう言った。

 うんうん、悪くない。悪くないぞ!!

 後はトウフとの仲をドンドン進めていってくれれば問題ない!

 私はそれを少し離れて観察するだけでいい!!

「うんうん。いいぞ。あと、トウフと仲良くしろよ?」

「お? おぅ? それはもちろんだが、なんでトウフを押して来る? カラカサの奴は?」

 アライは私の真の目的に気づいていない。

 だが、おまえの相手はトウフなのだ。

 その可愛さに気づき、いつの間に意識するようになり、そしていつしか……

 フフ、フフフフフ…… ああ、妄想が捗る!


 え? カラカサ? アイツは……

「そっちはどうでもいい」

 うん、心底どうでもいい。

 そう思っていると、珍しくカラカサが部屋の外に出てくる。

 暑くて傘の部分に使っているピンクのビニールが溶けるとかなんとかで、外に出て来やがらなかったのに、どうして?

 私が少し疑問に思っていると、

「あちきをメイドとして雇ってくれる件についてでありんすが」

 と、カラカサの方から言い出した。

 コイツを? メイドに?

 うん? んー? いや、ありか? 妖怪相手に商売するならありなのか? そういう方向性なのか?

 なら、トウフもメイドで雇ってくれないかな。

 私は見たいぞ、トウフのメイド姿。


「おお、そうだな、部屋を飾りつけながら色々決めよう!」

 アライは嬉しそうに部屋の中へカラカサも招き入れる。

「あい、わかりんした」

「ボクも飾り付け手伝ってきます!」

 そう言って、トウフもアライの部屋へと上がり込んでいく。

「トウフが行くなら私も行くぞ」

 うん、ちゃんと見届けないとな!!







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ