幼馴染~~~トイレにトラックゴーレムは関係しない~~~
「やっばい! やっばい! マジで美少女じゃん!」
校舎裏に連れてこられると急ブレーキをかけられて、その反動で木にぶつかり視界が反転していた
「いやー、あれはあんたが好きになるのわかるわ」
「そうだろ?」
何事もなかったかのように俺は立ち上がり、土を払う
いつものことなのであまり気にしなかった
「ぶっちゃけ、あんたじゃ無理じゃない?」
「はっきり言うなあ」
「だって、ねえ。顔も微妙、成績は下から数えた方が早いし、魔力は家族で一番下でしょ」
ぐさぐさと俺の心に鋭い矢印が刺さる
マナカのいうことはあっているし、それ自体俺はネタにして笑いを取ってきた
だから、マナカをとやかく言うことができない
「高嶺の花とはまさにこのことね。ま、私に任せればなんとかできるけど」
自信満々にない胸をはって偉そうにしている
マナカは俺とは対極の存在だ。成績優秀で魔力も膨大。都会の学校から推薦が届いてる噂まである
家が近所だから今までは頼ってきた。マナカは信頼することができる
決して笑わないし、現実的な方法で助けてくれる
「いや、自分でするからいいよ」
「えっ?」
だからこそ俺は断った
「え、ちょっと」
「気にしてくれるのはうれしいが、これは俺の問題だ。助け入らない」
そういって、俺はその場を立ち去るためにマナカに背を向けた
後ろの方から「頼らなくていいのー?」と声がするが無視した
理屈では理解している。行くなと脳が命令している
それでも、俺は自分の心を優先する
「俺が一番大事なのはプライドだからな」
小声でつぶやき、気持ちを切り替えるためにトイレに向かった