表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トラックゴーレム  作者: 弱弱グリム
序章~~~トラックゴーレム誕生~~~
2/22

転校生~~~トラックゴーレムは彼女は知らない~~~


転校生が自己紹介を終えた昼休みまで、どうやって話しかけるかずっと悩んでいた

好きな数学や魔法学の授業が全く頭に入らずそればかり考えていた

しかし、娯楽が少ない田舎では転校生が来ること自体がイベントで、それが美少女ならなおさらうわさが広まるのが早かった

その結果、廊下があふれるほどの生徒たちがクラスに集まって、メリーに近づくことすらトイレに行くことすら困難になった


「あ、集まりすぎだろ」


戦略的撤退。クラスから俺はとりあえず抜け出した

今の状態で自己紹介しても、何の印象にも残らない。だけれども、印象が強すぎると変人扱いされて落とすのは難しい

どうすればいいと頭を抱えていると誰かにぶつかった


「あ、ごめん」

「こっちこ―――って、エントじゃない」

「マナカだったか」


マナカ・アイトウ 幼馴染の女の子だ

小さいころから親同士が仲良く、家族ぐるみで遊ぶぐらいに仲がいい

背が俺と同じぐらいで炭のような真っ黒い髪をショートにしてボーイッシュの雰囲気を出している


「これから転校生見に行くんだけど一緒に行かない?」

「悪い、今それから逃げてきたんだ」

「え? もしかしてエントのクラスだったの?」

「ああ、しかも廊下があふれるぐらいにいるから今いかない方がいいぞ」

「マジか―。かわいい子って聞いたんだけどなあ」


その言葉に俺はメリーの顔を思い浮かべて、顔を赤らめてしまう

その一瞬をマナカは見逃さなかった


「あれ? もしかしてエント……」

「いや、違う」

「私のことついに好きになったの?」

「いや、違う」


はっきりと俺は答えた

マナカはことあるごとに「好きになったの?」って聞いてからかってくる

確かにかわいいとは思うし、恋人になったら楽しいとは考える

だけど、俺の中でこいつと恋人になることはないと答えが出ている


「ま、そうね。あ、じゃあ転校生を好きになった?」

「うぐっ」

「え、マジ?」


少し引き気味に聞いてきた


「うわー、あんた。マジかー。ちょっと待ってなさい」


そういって、手に持っていたジュースを俺に渡して、マナカは俺の教室がある方へ向かった

数分後、走ってはいけない使ってはいけない廊下で魔法を使いながら、全力で走ってきた


「よし! あなたの恋。私に任せない!!」

「え、ちょ、おい!!」


俺の手を取り、そのまま走っていった


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ