運命に導かれ・出会う2
翌朝、私はベッドから起きると太陽はすでに朝日とは言えないくらいの高さになっとおり、私は慌てて着替えて図書館に向かおうとした。ルシッドが先に行ってて勉強してるはず。
市場ではちょうど朝市が終わり、みんな思い思いに軽くなった財布に、重くなった買い物袋を手に持ち、それぞれの帰路についていた。私はそれを横目で見ながらサウントパルト広場への大通りを急ぐ。広場につけば図書館はもうすぐ。
私が図書館の門を開け、中に入るとそこには高いところの本(しかも分厚い)を取ろうといていたルシッドがいた。
私が見ていると、ルシッドは視線を感じたのだろう、振り向き、私のほうを向いた。その瞬間
ドンッ!!!ドサドサドサドサ………
「痛っーー!!痛い痛い痛い!!」
ルシッドは梯子を使っており、私のほうを向いた時、かろうじてバランスを保っていた梯子はルシッドを振り落とし、ルシッドは加速度9.8メートル毎秒毎秒の速さで落ち、その振動で本棚の本は飛び出し、ルシッドの頭に降り注いだのだ。
「貴方は馬鹿ですか?」
「う…うるさい!!」
ルシッドは顔を真っ赤にして怒って言ったが、全く迫力がない。体が本の山に埋まり、抜け出せないのだ。
「はぁ……アイオロス、その息吹をもって吹き上げよ!!」
分厚い本は宙に浮かび、ルシッドは自由になり、安全なところまで逃げ、私はそれを確認した後に本を落とした。
「助かったぜ〜 ありがとう〜」
「どういたしまして。とりあえず、これ、片付けよっか。あっ、ていうかごめんね。今日起きるの遅れて。」
「あっ、全然いいよいいよ。おかげでたらふく食べれたから。」
私たちが本の山を半分くらいにしたとき、外で大きな音がした。
「……今の爆発音だよな。」
「私もそう思う。行ってみよう。」
私たちは図書館を後にした。
偶然とは必然の歯車を加速させるものかもしれない。