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運命に導かれ・2

私達はレポートを作成するために王都から約20kmのところにあるサウントパルト図書館にわざわざ遠征に来ているの。もっとも私の分担分は終わったんだけどね。

「はぁ……なんでルシッドはそんなに効率が悪いのかな?」

「俺が悪いんじゃない。ここの本が分厚いせいと、多すぎてどこがどこにあるかわからないからだ!!」

「あら、すぐに私は終わったわよ?」

「お前は風の精霊に手伝ってもらってるからだ。周りを見てみろ。みんな苦しんでんだぞ。」

「仕方ないじゃない。大陸一の蔵書量をほこるアウストアルト王国第一王立図書館なのよ?」

「でもよう。どうして王都じゃなくてこんな所に建てたんだろうな。」

「さぁ?港町のほうがいろいろ便利なんじゃない?人の出入り激しいし。」

「でもアレはおっどろきだよな。」

ルシッドが言っているのは、3日前にあった盗難事件で、それがただの盗難事件なら別に騒ぐことじゃないんだけど、王国第ニの都市で最も厳重な金庫から『レアメタル』の一つ『オリエンタルメタル』が盗まれたのが問題なのよね。

『レアメタル』っていうのは、天然の宝石に精霊の力を封じたもので、すっごい貴重なの。世界に10個もないんだよね。で、『オリエンタルメタル』っていうねは名前の通り、朱色の宝石で、『火』の精霊の加護を受けてると言われてて、ものすごい力を持ってるの。

「盗んだ奴の手掛かりはなし……か。精霊守護警備隊もだらし無いなぁ。」

精霊守護警備隊……ようは警察みたいなもの。サウントパルトの駐屯隊は今頃たぶん、町中を捜しているかな。


「ゴホン。君達、ここが図書館内なことを忘れてはいないかね。静かにしてもらおうかな?」


「あっ館長さん。すみません。ルシッドにはよぉく言い聞かせておきますから。」

「うむ。わかればよろしい。」

「あっ館長さん。」

「なんじゃね。」

「レポート手伝ってくれませんか。」

「はっはっは。遠慮しておこうか。君の健闘を祈ろうわい。」

「……っこの、黙ってレポートしなさい!!」

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