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「……は?」
「んっふふふー、これで僕と君の、愛の共同作業が始まるね☆」
にやにやと人を馬鹿にしたような感じのくっそ腹の立つ気色悪い笑みを数秒見つめて、ゆっくりと瞬きをした。
「やっぱりお前精神科行くべきだろ」
「っていうか、僕の頭がおかしいことはおいといてさっさと次の手打たないとー」
「つまりお前は自分の頭がいかれてることは否定しないんだな」
「やだなー、僕だって事実を冷静に見つめることくらいできるんだよ?」
「なぜかお前とつるんでる俺としては頭がおかしいことを建前でもいいから否定してもらいたかったけどな」
「てへぺろお☆……ねえねえ、これからどーするか早く決めよーよ」
バカと会話する不毛さを噛み締めつつ、執拗に促すバカを見下ろす。
176cmの自分より15㎝近くも小さいバカは、変なものを作ること以外に関しては平均を大きく下回っている。
剣道をやってる俺には力でも勝てないだろうし、学年でそれなりに上の方の順位を取ってるから頭でも勝てない。
正直、自分より下の奴といることで自分を慰めてるんじゃないかと自分でも思うあたり、人間性は負けてるかもしれないが。
「……さっきから言ってるこれからのことってどういうことだよ?お前たまに話が飛躍しすぎんだよ」
「んー?だから、さっき言ったじゃん、爆破実行者くんってー」
「はあ?つまり?っつーかなんも起きてねーだろ」
「ふっふー、君の短所は視野がせっまーいことだよねー?見えるものが全てじゃないのよーって習ったでしょー?」
「要点を話せ」
「あっ乗ってくれなくなった!これは本気で言ってる!」
「要点を、話せ」
「はーあーいー。つまりー、君がスイッチを押したせいで地球の裏側で爆発が起きたんですよー」
「精神科行け」