表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/50

新たな地へ⑦

『マジックルーム』は空間魔法の一つ。

術者しか見えない異空間に、物質を出し入れできる。

ポーションやマジックポーションなど、サポートに必要になりそうなものをこっそり持ってきた。

部屋でしばらく整理していると、ドアをノックする音が聞こえた。

俺は慌てて、異空間に戻す。


「失礼します」


ドアをノックしたのは先程の侍女さんだった。

ただ、用向きはヴァイル様との面会ではなく、ヴァイル様たちとの晩餐へのご招待だった。

てっきり、面会だと思っていたので驚きだ。

しかも、晩餐に出席するために、俺たちは正装することになった。

さすがに晩餐ともなると、このままの格好ではダメらしい。

全ての準備が整った後、ドレス姿の母さんとともに晩餐の席に向かう。


「それでは、皆様のご到着を祝して。今日の出会いに感謝を。ようこそ、リンクス領へ」


一同が揃うと、ヴァイル様の言葉で食事が始まる。

供されたのは、リンクス領の特産品を使った料理だ。


「わあ……。すごい」

「お気に召されましたか?」


歓喜に満ちた俺を見て、領主夫人が声をかけてきた。


「トマトが使われているんですね」

「ええ。我が領地ではトマトの栽培が盛んで、いろいろな料理をお作りしていますのよ」


トマトが使われた料理が何種類かあったので口にすると、領主夫人がにこやかに微笑みながら教えてくれた。

料理に使われているトマトは、それぞれ品質が異なっていたようだけど、全てリンクス領で作られた物らしい。


「こちらの白ワインも飲みやすいですね。とても美味しいです」

「それは良かったです。そちらのワインも、我が領で作られている物ですわ」


母さんが飲んだのは白ワイン。

リンクス領には、いろいろな特産品があるんだな。

他にも蜂蜜があるらしいけれど、今は魔物の影響で厳しいみたいだ。

蜂蜜を使った料理か。

滞在中に一度は食べてみたいけど、蜂蜜を採取できないからちょっと難しそうだ。

その後もリンクス領に関する、いろいろな話を聞きながら、晩餐会は和やかな雰囲気で進んだ。






晩餐会の翌日、スタン様から、今回の森の調査についての話を聞いた。

魔物が増えている場所は領内にある、とある森らしい。

森は領都からは離れた場所にあり、移動には数日掛かる見込みだ。


「ライルくん、アイリス様。出発前に、みんなの士気が上がるように、演奏をお願いしたい」


俺が真剣な眼差しで聞いていると、スタン様が厳かな口調で言った。

俺たちは街でお留守番だけど、その前に演奏会を開いて、みんなを支援することになっていた。

演奏に混じって、支援魔法を使うつもりだけど、迂闊に使うと俺の力がバレる可能性がある。

だから、創造魔法を使って、新しい魔法を創っておいた。


名付けて、絶対に誰にも気づかれない、究極の隠蔽魔法。


まあ、それでもミカエル兄様にはバレるだろうけれど。

ミカエル兄様の弟溺愛ぷりは半端じゃない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ