エリーゼの困惑
あらすじ:私エリーゼ!どうやらケンドリック殿下には秘密があったみたいね…!それはそれとして、私達は1ヶ月間、ケンドリック殿下を観察してきましたわ!オーッホッホッホ!!!
エリーゼ達が高等部に進学して1ヶ月、学園生活はいたって平穏であった…
ーーーエリーゼの部屋ーーー
「1ヶ月観察してみたものの…見事に何もないわね…」
「私はもう大丈夫そうな気がしてきました…」
「ルーチェ!」
エリーゼが声を張り上げる。
ルーチェはエリーゼの声に少し驚いたが、表情を見て安心する。
エリーゼが高らかに宣言する。
「私もそう思うわ!作戦変更よ!」
「作戦変更…ですか?」
「そうよ!作戦変更…というよりかは目的を変更するわ!」
「目的、ですか。それでは私はどのように動けばよろしいでしょうか?」
「ルーチェは特に変わらなくて良いわ!ただ…」
ルーチェは初めて見るエリーゼの仕草を見て、察する。
「つまり、ケンドリック殿下とエリーゼを2人きりにする状況を増やせば良いのですね。」
ルーチェの発言にエリーゼは驚愕した。
「な、な、何故わかるのよ!」
「何年一緒にいると思ってるんですか。」
ルーチェは話を続ける。
「そもそも、ケンドリック殿下はエリーゼの好みの見た目ですし、この1ヶ月を見た感じ性格も良し、地位による扱いの差もありませんし、令嬢に話しかけられても適度な距離感で接し、強引な方にははっきりとNoと言える意思もあります。その上、エリーゼには明らかに好意をもって接しております。正直言いますと、この上ない優良物件では?」
畳み掛けるように話すルーチェにエリーゼは答える。
「分かっているわよ!明らかに好意を持たれているからこそ逆に恐いのよ!数える程しかお会いしたこと無いのに好意を持たれる理由が分からないのよ!!!」
「その数回の間に好意を持たれたのでしょうね。エリーゼは見た目が良いですし、変わり者ではありますがはっきりと意見が言える強さと身分を問わず周囲に気を配れる優しさを持ち合わせていますから。」
「さ、流石に褒めすぎじゃないかしら?」
「エリーゼをもっとも理解しているのは私ですから。」
「あら?焼きもちかしら?」
「そうですね。」
「…ふふーん♪」
上機嫌なエリーゼを見ながら、ルーチェは紅茶を1口飲み、口を開く。
「仲を深めるのも大切ですが…もっと大切なことがあるのではないですか?」
「な、何よ?」
「前世の話はするのですか?」
「…そう言えば私、前世の記憶を持っていたわね…」
「使う機会がないからとはいえ、忘れないでください。」
「そ…そうよね。でも、必要なさそうだし、わざわざ言う必要も無いかもしれないわね。」
「物語では未来予知と言って誤魔化してますが…意味がないですね。」
「そうね。そもそも転生前の世界と全くリンクしないから言ったところでどうしようもないし。」
「…まあ、前世に関しては追々ですかね。もしかすれば急に何か関係するものを思い出すかもしれませんし。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その日以降、ルーチェは頼まれた通り、2人きりにする機会を作っていった。
それに答えるように、2人の仲は少しずつ進展していき…
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ケンドリック様、今日のランチは私が作りましたの…お口に合うでしょうか...?」
「合うよ!もちろん!すごく美味しいよ、エリーゼ。」
多少の紆余曲折はあったものの、順調に交際を進め…ついに…!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「もうすぐ、卒業ですわね。」
「とても充実した3年間だったね。」
「ええ、たくさん友人が出来ましたわ!」
「エリーゼ。」
ケンドリックはエリーゼの前で跪く。
「改めて、私と婚約…いや、結婚して欲しい。私はトレンス王国で公爵となる。君には、夫人として私を支え…いや、共に支え合い、生きて欲しい。」
エリーゼは考える。
(3年間共に過ごしてきて…色々ありましたわね…ふふっ)
エリーゼは思った。この人となら共に人生を歩んでいけると。
「ケンドリック様…そのプロポーズ、お受けいたします。共に人生を歩んでいきましょう!」
その日、2人は夕日に見守られながら、一生を誓い合った。
もう少し続くのじゃ!
お待たせしました!久々更新です!
終わりそうに見えてもう少し続きます!