3年間というものは…
前回のあらすじ:私エリーゼ!侍女のルーチェと今回の婚約について話をしたわ!でもルーチェは3年間という条件に少し疑問があるみたい…ですので!私が教えて差し上げますわ!オーッホッホッホ!!!
「なぜ3年間なのか、ということだったわね。」
「え、ええ、そうです。高等部は3年で卒業ですので、キリが良いのはわかるのですが…」
「そう、もうひとつ重要なのが...高等部での3年間ということよ。」
「…つまり、学生ということが鍵というわけですか。」
「そうよ!学生時代の3年間って…とっっっても濃密なのよ!」
「お嬢様って高等部がほぼ初めての学生生活ですよね?初等部や中等部の時は妃教育でほとんど通えていませんし…ああ、前世の話ですか。」
「そうよ!なんだか初めて前世の記憶が活かされる気がするわ!」
「そうですね。私も久し振りに思い出しました。あまりにもいつも通り過ぎましたので。…ところで、学生の3年間というのは普通の3年間とはどう違うのでしょう?」
「そうね…とても簡単に言うと人と関わる機会が格段に増えることかしら。」
「それでしたら、普段の社交でも関われるとは思いますが…」
「でも、パーティーやお茶会は毎日あるわけではないじゃない?それに、私のような高位の令嬢だと関わる相手も限られてくるじゃない。」
「確かに、男爵令嬢や子爵令嬢の方々は簡単にはお嬢様と関われませんね。それが学園では変わってくると?」
「その通りよ。国立学園では地位による格差はほとんど無いわ。しかも、少人数ではあるけど平民も通うことが出来るしね。」
「私も中等部に入学の打診をされたことがありますね。職務がありましたのでお断りしましたけど。」
ルーチェはそう言い終えた時、ふと思い付いた。
「つまりお嬢様は、あらゆる身分の方に対するケンドリック殿下の姿を見て、今後の判断をするつもりなのですね。」
「今まで長々と話しちゃったけど、結局はその通りね。ちょっと顔を会わせるだけだったらいくらでも取り繕えるじゃない。」
「学園でしたらご学友だけでなく、下位貴族や平民の方々に、お嬢様以外の女性への対応も確認することが出来ますからね。珍しく考えましたね、お嬢様。」
「別に珍しくはないでしょ!…とにかく、私はこの3年間でケンドリック殿下をひたすら観察するわよ!」
「私は陰ながら応援しますね。頑張ってくd「だからルーチェも学園に行くわよ!」何て言いましたかお嬢様?」
「この計画にはルーチェ、あなたの力が必要なの!だから一緒に通うわよ!」
「協力者が必要なのは理解できますが、別に私でなくても良いのでは?お嬢様はご友人も多いですし。」
「ルーチェ、この計画にはあらゆる身分の学友が必要なの。わかるでしょ?」
「なるほど、お嬢様のご友人は高位貴族のご令嬢ばかりですもんね。…つまり私の仕事は下位貴族及び平民の方々との橋渡しですね。」
「そう、それとあなたにはケンドリック殿下に関わって欲しいの。私の侍女としてではなく、幼なじみの学友として。」
「私も一応平民ですものね。お嬢様と私とで態度がまるっきり違う方もおられますからね。」
「もちろんケンドリック殿下がそのような愚かな方ではないとは信じてるけど、もしもがあるからね。」
「わかりました。お嬢様の未来のためにも、精一杯勤めて参ります。侍女としてだけでなく、友人としてもです。」
「あら?大事な部分が欠けているわよ?」
「?、どこでしょう?」
「あなたは私が最も信頼している侍女で、最も大切な友人よ」
次回は時間がほんの少し飛んで、高等部の入学式です。
お楽しみに!