瑛美と紗貴(8)
あらすじ:私紗貴!いつの間にか大学生になったよ!でもまだクリアが出来てないの!
瑛美と紗貴はそれぞれ別の大学に進学したものの、【どりーみん♪スクールラヴァーズ♪】を攻略するために定期的に集まっていた…
ーーー紗貴の部屋ーーー
「紗貴?居る?」
「瑛美!いらっしゃい!」
瑛美が紗貴の部屋に入ると、紗貴はすでにゲームを進めていた。
瑛美はゲームの画面を見ながら紗貴に話し掛ける。
「あともう少しなのね。」
「あと少しって言ってもまだ20%残ってるし…何より、まだクリアしてないルートは軒並み難易度高いんだよね。」
「まあ、あの頃に比べたら大分進んだじゃない。…で?あとどういうルートが残ってるの?」
「あとは…タイラー様のグッドエンドが少しとトゥルーエンド、フシーン帝国の皇子のルートが全部…と、難易度高めのが少々だね。」
「じゃあ、今日は皇子を攻略するの?」
「うーん…ちょっと難易度高いルートを攻略しようかなって思ってる。時間はかかると思うけど。」
「良いんじゃない?明日は休みだし。おもいっきりやりましょうよ!」
「や、やる気MAXだね…いや、良いんだけど。」
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「うーん…え!もう昼過ぎじゃない!?」
ふと目が覚めた瑛美は時計を見る。時計は2時を指していた。
その時、隣で寝ていた紗貴がもぞもぞと動き出した。
「んー?瑛美?おはよー…」
「もう昼だけどね。」
「え!そんなに寝てた!?もっと進めたかったのに!」
「いや、十分進んだわよ。」
瑛美はテレビ画面をチラリと見る。画面には攻略割合84%と映し出されていた。
「今日1日でこれだけ進んだら十分よ。紗貴は明日の朝からバイトでしょ?私はもう帰るから、今日はゆっくり休みなさいな。」
「うん、そうする。またね、瑛美。」
「またね、紗貴。」
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帰り道、瑛美はいつもよりゆっくりと歩いている。
(それにしても、今日は何だか疲れたわね…寝不足かしら?)
途端、視界が歪む。
「あれ?」
どさっ
(…あれ?私転けちゃった?立ち上がらないと…)
そう思いながら瑛美は立ち上がろうとする。…が、
(あれ?力が…入ら…)
そこで瑛美の意識は無くなった。
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「ん?…んう…」
意識を取り戻した瑛美は
(知らない天井…ではないわね。何回か入院してたし。)
うっすら病院にいることを自覚し始めた瑛美の視界に、突然大きな影が近づいてきた。
「きゃっ!…って、あれ?」
「あ!起きた!起きたよ!良かった…!」
「…紗貴?どうしたの?」
突然の影の正体は紗貴であった。
瑛美の言葉に、紗貴は心配した表情で答える。
「どうしたのじゃないよ!瑛美、家に帰る途中で倒れたんだよ!?」
「…!そ、そう言えば…!」
「お医者さんは大丈夫って言ってたけど、一応明後日まで入院だからね。まったく…疲れた時はちゃんと言ってよね!」
「ご、ごめんね?」
「…まあ、無事で良かった。本当に…じゃあ、瑛美。今日は一旦帰るね。明日、バイト終わりにまた来るから。」
「え、ええ…また明日ね。」
瑛美がそう言うと、紗貴はバタバタと帰っていった。
紗貴の足音が聞こえなくなった頃、再び病室の扉が開かれた。
「瑛美ちゃん。体調はどうだい?」
白髪交じりの髪と口髭の男性が瑛美に声をかける。
「先生!あまり良くないわ!」
瑛美は男性に向かって答える。そう、彼は瑛美の主治医である正井 泰裕である。
「うん…そうだろうね…何せ、普通に生活しているだけでも信じられないことなんだからね。」
「ええ、頑張ったもの。」
正井の話に、瑛美は少し笑いながら答える。
正井は椅子に腰掛け、瑛美を見てゆっくり話す。
「瑛美ちゃん。明日…じっくり話そう。…君の…残された時間のことを。」
「ええ、覚悟は出来ているわ。」
次へ続く!
残された時間とか言わないでよ…




