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転生令嬢がゆるゆる頑張る話  作者: 和和
第二章 転生令嬢、リズ
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瑛美と紗貴(7)

あらすじ:私紗貴!瑛美が健斗と付き合い始めたとか言うから、健斗を問い詰めるよ!

「んん…ふぁあああ…ねむ。」


ゆっくりと起き上がったのは須藤 健斗、紗貴の兄である。


「あ、そう言えば、今日は瑛美が泊まってるんだよな。…【瑛美】か…ふふ。」


健斗は舞い上がっていた。数年前から密かに抱いていた恋心がついに実ったからだ。しかも、実は両想いであったと知って、余計に嬉しさを感じていた。


「おはよう、母さん。」


おそよう(・・・・)。もう10時だよ。」


のそのそと階段を降りる健斗に、母である幸美は答える。


健斗はもそもそと朝食を食べる。いつもの朝食だが、今の浮かれまくっている健斗にとっては、幸せな朝食であった。


「あ、健斗。朝食(それ)食べ終わったら紗貴の部屋に行きな。瑛美ちゃんが呼んでたって。」


「えっ、瑛美が?あっ。」


「ふーん、【瑛美】ねえ…まあ、詳しいことは聞かないであげるわ。」


「…助かります。」


そう言って手を合わせる健斗を見て、幸美は微笑みを浮かべた。


(健斗からは(・・・・・)聞かないでおいてあげる♪)


幸美がそう考えているのを知らずに、健斗はるんるん気分で階段を上っていくのであった…



~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「…あ、あの…」


「何?」


「何で俺は正座させられてるの?」


「自分の胸に聞いてみたら?」


健斗は首をかしげる。


(全く心当たりがないぞ…あ!)


「冷蔵庫のプリンを勝手に食べたこと?」


「違う。後で買ってきて。」


「はい。…あ!漫画借りパクしたこと!?」


「違う!早く返してよ!…じゃなくて!瑛美とのこと!」


「…ああ!瑛美と付き合うことになったよ!昨日!」


「報告が遅い…っていうか、もっとちゃんとした状況で知りたかったよ!」


「あ、うん。それは申し訳ない。」


「まあ、良いよ。…それで?」


「そ、それでって?」


「どういう経緯で付き合うことになったの?ちゃんと教えて。」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「…というわけ。」


「なるほどね。簡単に言うと、瑛美が健斗と一緒に歩いている同級生の女性を彼女と勘違い。誤解は解けたものの、焦った瑛美が公衆の面前で告白…と。瑛美が喋りたがらない訳がわかったわ…」


紗貴の言葉を聞いて、健斗はベッドを見る。


恐らく瑛美であろう生き物がベッドの上で布団にくるまっている。


(可愛いな…)


そう健斗が思っていると、健斗は瑛美と目が合った。


照れ臭そうに笑う瑛美を見て、健斗も釣られて笑う。


「私を挟んでイチャつかないでよ!」


「あ、いやー…悪い悪い。」


そう言う健斗に、紗貴は呆れながらも口を開く。


「全く…健斗、長年の片想いが実って良かったね。ちゃんと瑛美のこと、大切にしてよね。ただでさえ昨日は血を吐いて大変だったし…」


「もちろん、瑛美のことは幸せにするよ。…ん?血?」


「あっ。」


「…紗貴、瑛美。」


健斗は2人をじっと見つめる。


瑛美は観念したように、ポツポツと話し始めた…



~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「つまり、1ヶ月前から体調が良くない、と…」


「う、うん...」


「…瑛美。」


健斗が瑛美を見つめると、瑛美はビクッと反応した。


健斗はゆっくりと瑛美に話す。


「瑛美、俺達を心配させないために黙っていたんだろうけど…逆効果だからな。」


「えっ…」


「むしろ、急に倒れたりしたら…俺は耐えられないよ。紗貴も一緒。」


瑛美は健斗の話にしっかり耳を傾ける。健斗は話を続ける。


「俺…いや、俺達にとって、君は本当に大切な存在なんだ。だから…自分を大切にしてほしい。俺達のために。」


「…うん。ごめんね。」


「謝らなくて良いよ。」


そう言って、健斗は瑛美をそっと抱き締めた。


「…私もっ!」


紗貴も一緒になって瑛美に抱き付く。


部屋に沈黙が走る中、瑛美は思う。


(紗貴、健斗、私のこと、大切って言ってくれてありがとう。)


(…私、頑張って生きるね。)


瑛美は、2人をそっと抱き返した。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~


そして数年後、紗貴と瑛美は大学生として、日々を過ごしていた…


ゲームはまだ、攻略できていない。



次へ続く!


前世編、あと数話で終わります…多分…

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